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UPDATE|2024/01/24

作家・雨宮処凛が令和のプ女子代表・まつきりなに質問「初心者でもプロレスを楽しむ方法は?」

まつきりな (C)AbemaTV,Inc.

格差・貧困問題に取り組み、メディアで積極的に発言をしている作家・雨宮処凛が、バンドやアイドルなどを愛でたり応援したりする“推し活”について深堀りするコラムシリーズ。5回目のテーマは、プロレス。人生で一度もプロレスに触れたことがなかった雨宮が、初めて向き合う新境地。今回、令和のプ女子代表であり、プロレスリング・ノアのゲスト解説席でおなじみのタレント・まつきりな氏にも話を伺い、実際に横浜武道館で初のプロレスを観戦した。(前後編の前編)。文・雨宮処凛

【写真】武道館で晴れ着姿でポーズを取る令和のプ女子代表・まつきりな

会場に大音量の般若心境が響き渡った。
スポットライトに照らされて登場した白装束の姿を見た瞬間、心を鷲掴みにされた。
初めて行った未知の現場で、私に「推し」ができた瞬間だった。
12月2日、48歳にして、私は生まれて初めてプロレスを観戦した。
訪れたのは、横浜武道館で開催されたNOAHのNOAH the BEST 2023。

と、今「NOAHの」と書いたが、NOAHがなんであるかもよくわからないほどの超初心者だ。とりあえず、プロレスの団体ということしかわからない。

なぜ、プロレスに初参戦したのか。それは私が30年以上推してきたのがヴィジュアル系バンドということによる。耽美で儚く色白王子様系の派手髪厚化粧男性が繰り広げるめくるめくデカダンスな世界。筋肉とはもっとも遠い彼岸である。この辺で、あえて真逆の世界に飛び込んで見ようということで参戦を決めたのだ。

さて、プロレスと聞いてあなたが想像するのはどんなものだろう?

私にとっては、赤いパンツにガタイのいいおじさん、飛び散る汗とムキムキの裸体、暴走するテストステロンとゴリラ顔(本当にすみません)というイメージだ。「蘇民祭」のポスターのような世界というのもある。「濃い胸毛」や「髭面」が「不快感を与えかねない」として駅へのポスター掲示を断られた伝説の祭りだ。

あとは大仁田厚の暑苦しい泣き顔というところだろうか。地球温暖化が進む中、どう考えても体感温度が上がるようなジャンルで夏には遠慮したいが今は冬。また、大槻ケンヂ氏はじめ、私の好きな文化人にはプロレス好きが少なくない。おそらく、初心者にはわからない魅力があるのだろう。その魅力を、いつかは理解したいという思いもあった。

ということで、初参戦に先駆けてNOAHの「ゲスト解説」であるタレント・まつきりなさんにプロレスの魅力を聞かせてもらった。


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