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UPDATE|2024/01/18

新アニメ2つの味わいが違う飯テロアニメ『ダンジョン飯』『姫様“拷問”の時間です』

左から『ダンジョン飯』1巻(KADOKAWA)、『姫様“拷問”の時間です』1巻(集英社)

ご飯をテーマにした“飯テロアニメ”は人気ジャンルの一つではあるが、1月からもアプローチの異なる2つ飯テロアニメがスタートした。

【写真】1月からスタートした飯テロアニメ2本

 まず全26話の放送を予定している『ダンジョン飯』。冒険者・ライオス達は迷宮内で遭遇したレッドドラゴンにライオスの妹・ファリンを捕食されてしまう。しかし、ファリンの脱出魔法のおかげでライオス達は地上に戻されるが、再びライオスと一緒に魔法使い・マルシルと罠外しの達人・チルチャックを連れてファリンを助けるために迷宮に向かう。

 ライオスはお金を節約するため、一刻も早くファリンを救出するため、迷宮内に生息するモンスターを食料にして腹を満たすことを提案して迷宮に入る。そこで魔物食を長年研究しており「レッドドラゴンを料理するのは長年の夢だったのだ」と話すドワーフ・センシをパーティーに加える。そして、ライオス一行は遭遇するモンスターを食べながらファリンの救出を目指すファンタジー作品。

 『ダンジョン飯』同様に異世界の食材を調理して美味しくいただくアニメと言えば、2023年1月に放送された『とんでもスキルで異世界放浪メシ』が挙げられる、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』では、主人公のムコーダは異世界に送り込まれた際に“ネットスーパーを利用して商品を購入できる”というスキルを授かる。その後、現実世界で実際に売られている調味料などを使用して、異世界で捕えた食材を用いた「レッドボアの生姜焼き」「ロックバードの親子丼」といった料理を作っていく。同作は食材が“異世界産”ではあるが、調味料はなじみ深いものばかり。味はある程度想像でき、視聴中はしっかりよだれを口の中でたらすことができる。

 しかし、『ダンジョン飯』は食材も調味料も全て異世界産。1話では大サソリや歩き茸などを材料にした「大サソリと歩き茸の水炊き」が登場。高級食材らしい干しスライムも入っており、具材たっぷりの今の時期にピッタリな鍋料理ではあるが、その見た目はお世辞にも「美味しそう」とは思えない。2話では頭は鶏で尾は蛇のモンスター“バジリスク”を使用した「ローストバジリスク」をセンシは調理する。見た目はとても美味しそうではあるが、バジリスクの足を切り落としたり毛をむしったりなど完成までの過程をしっかり見せてくれるため、どうしても食欲はあまりそそられない。とはいえ、どのようにして食材が胃袋に収まるのかを下ごしらえから丁寧に描かれており、感謝を持って料理を食べたくなる。食べることの尊さという当たり前を教えてくれるアニメだ。
AUTHOR

望月 悠木


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