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UPDATE|2020/04/19

国民民主党・玉木代表に直撃(3)「上京してひしひしと感じた、地方と都会の“教育格差”」

左から玉木雄一郎、井上咲楽 撮影/松山勇樹



玉木 これから教育の環境は、大きく変わっていっていくからね。中国も新型コロナウイルスで大変な状況だけど、教育の分野に注目してみると、オンライン授業を一気に進めている。じゃあ、日本は? と言うと、ようやく令和5年度を目標に義務教育の児童全員にパソコンを配り、活用できる環境を整備するという段階。このレベルの差はなんなの? と思うよね。アメリカではBYOD(ブリング・ユア・オウン・デバイス)が主流で、学生は自分のICTデバイスを持って学校に行く。配布されるのはアプリで、それを入れて授業を受ける。授業に持ち込むのは、タブレットでもノートパソコンでもスマホでもOK。これが不平等かと言えば、経済的に自分のデバイスを持ち込めない学生には学校から貸せばいい。世界的には、ハードを配るという流れではなくなっている。そんな点でも、日本の教育は遅れ始めているので教育改革は必要不可欠。子どもたちの学ぶ場を整えることをしっかりやりたい。

井上 ちなみに、出身の香川県の県議会が採決した「ネット・ゲーム依存症対策条例」についてはどうお考えですか?

玉木 あれはね……。強制力はないとはいえ、あんな条例を通すのは問題だよね。

井上 18歳未満は、ネット・ゲームを原則1日60分以内に……って厳しいですよね?

玉木 厳しいし、国をあげてeスポーツを盛り上げようとしている時代に、過度な規制はズレているよね。そもそもスマホはもう、生活必需品。僕らもそうだし、学生は英単語を調べるときにだって使ったりするわけじゃない? それを「香川県の中学生は21時以降、スマホを使ったらダメだ」とすると、何も調べられない。結果、香川の子だけ、IT環境が後退していく。学ぶことの機会の平等という意味でも、まずいよね。

※インタビュー(4)「メンタルが落ちていたらやっていられない職業」はこちらから。

(取材・文/佐口賢作)

▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。現在は『アッコにおまかせ』(TBS)などバラエティ番組を中心に活躍。
Twitter:@bling2sakura

▽玉木雄一郎(たまき・ゆういちろう)
1969年5月1日生まれ、香川県出身。東京大学卒業後、財務官僚を経て、2009年、衆議院議員に。現在、国民民主党代表。YouTube「たまきチャンネル」放送中。
Twitter:@tamakiyuichiro
CREDIT

文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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