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UPDATE|2020/08/23

周りから浮き続けた一匹狼の格闘家・青木真也が語る「孤独と仲間と同調圧力と」

撮影/松山勇樹


──「右にならえ」的な教育のせいなのか、日本人はどうしても逸脱することを恐れがちです。

青木 正直、僕も「なんで浮いちゃうのかな?」って考えた時期はありましたよ。自分だけが違うことをしていると、ストレスにもなりますしね。ただ、それ以上に嫌悪感があったんですよ。何も思考せずに同調圧力に負け、右へならえするという行動に対して。

──柔道に関しても、寝技での関節技ばかり狙う青木選手は亜流扱いされがちというか……。

青木 異端ですよね(苦笑)。もうだからこれは柔道の話というより、国民性なんだと思う。極めてコントロールされやすい国民だなと感じます。当たり前とされていることに対しても僕は「えっ? だって、それ違うじゃん」と思っちゃうし、言っちゃう。

──それは自分が周りに埋没したくないから?

青木 いや、もっと単純な話。本当のことは言わないとダメでしょ。間違えていることを間違えているって言わないほうが僕からしたら異常事態ですよ。コロナのことについてもそうでね。もちろんいろんな考え方があってしかるべきだと思うんだけど、僕自身に関しては自粛モード一辺倒になることに最初は懐疑的だったんですね。東京で緊急事態宣言が出された4月7日と7月下旬の今(※取材時)を比べたら、あきらかに人々は街に出るようになっているわけじゃないですか。それっておかしいでしょ?

──コロナ警察とか魔女狩りみたいなことまでやっていたのに。

青木 そうそう。ましてや感染者数は増えているのに。「しょせん、お前らの右へならえは何の根拠もなかったわけ?」って皮肉も言いたくなるんです。

※青木真也インタビュー2「恋愛は欺瞞的、でもしないほうがいいとは思わない」はこちらから。
※インタビュー2は23日(日)午前11時公開予定です。

青木真也
青木真也『距離思考 曖昧な関係で生きる方法』
発行:徳間書店
発売日:2020年7月1日
amazon商品ページ https://www.amazon.co.jp/dp/4198650853
徳間書店商品ページ https://www.tokuma.jp/book/b515807.html

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