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UPDATE|2021/05/13

「なぜ選ばれたんだろう?」からスタート、美女Mリーガー・瑞原明奈が語る迷いと成長の2年間

撮影/佐々木和隆


――なるほど、では麻雀プロとしての最高峰リーグの一員に選ばれて、自身でプロとしての実績、経験の少ないと認めるなかで参戦した2年間は、瑞原さんにとってどのようなものだったのでしょうか。

瑞原 最初は本当に、ただがむしゃらにやっていた、という感じでしたね。自分のメンタルを保ちつつ目の前のタスクをこなす、ということをひたすらに続けていた1年目だったと思います。対局そのものよりも、周りの声に対して、と言いますか。反響がすごく大きい舞台ですけれど、そういう反響を気にし過ぎて自分を見失うことが無いように、と強く意識しながら打っていました。

――1年目から参戦していたような、業界のビッグネームに対して腕が縮こまるようなことは?

瑞原 もちろんみなさん、自分がテレビ対局を見てきて、憧れて、麻雀を覚えるきっかけになったよう方たちばっかりだったので緊張しないわけはないんですけど、言ってしまえば「して当たり前」の緊張なので、それ自体は普通に受け入れていました。あとは、「お野菜作戦」を使っていましたね。対局相手を、「この人はジャガイモだ、玉ねぎだ、ピーマンだ」って置き換えて、緊張しすぎないようにしていましたね、ふふふ(微笑)。

――では、不慣れなことや試行錯誤も多かったとはいえ、概ね順風満帆な1年目だったんでしょうか?

瑞原 私はそれまで、誰かに麻雀を教わることがなく、ほとんど独学だったので、チームメイトからいろんな知識や戦術を教わることも多かったんですが、そういう情報を全部詰め込んで、対局中に「これはどうすればいいんだ?」みたいにグチャグチャって混乱することが増えた時期はありました。明らかに「自分が崩れて負けた」と感じる試合もありましたし。それぞれの意見を聞きながら、それを「自分のバランス」に再構築して活用しなきゃダメなんだ、ってシーズンの途中で気づいた感じでした。難しかったです。

――では「優勝の味」というのはいかがだったでしょうか。

瑞原 そうですね、最高の景色を見せてもらったんですが、それこそ、「私は船に乗せてもらってる」というか、そんな意識があった気がします。

――まだまだ「お客さん」だった?

瑞原 ちゃんとチームの一員になれていなかったのかもしれませんね。優勝した瞬間にそういうことを自覚していたわけではないですが、後から振り返ったらそんな感じだったんじゃないかと。1年目の優勝は、自分の力で優勝できた、という感触は全くありませんでした。2年目のタイミングで、ようやく「チームの一員として頑張ろう」という風に意識が変わったかなと思います。

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