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UPDATE|2022/07/25

Mリーガー・高宮まり、雀士としての挫折と再生「自分は攻撃型だとか決めたくないなって」

高宮まり 撮影/松山勇樹



──高宮さんと言えば「淑女なベルセルク」というキャッチコピーで知られるように、臆せず攻めていく麻雀を打つイメージだったので、それは意外です。

高宮 そんな風に感じていたのはリーグ戦で初めて降級した頃からですね。当時はやはり波があって、安定感のある打ち方に憧れていたんです。でも、私がそういう打ち方をしているとみんなが「そうじゃないだろう」って言ってきたり、「前の方が強かったんじゃない?」なんて言われたりもして。スランプだったと思います。でもMリーグで4年やらせてもらって、今が一番、精神的にも落ち着いていた気がします。

──Mリーグが始まった当初はいろいろ悩まれていた?

高宮 元々、「最近、全然ダメだなぁ」って思っていた時期にMリーグに選んでもらった感じだったんですよ。私、Mリーグでは2年目だけ成績がプラスしたんですけど、1年目に打ち方があからさまにぶれたりすることもあって成績的に大きく負けてしまったんで、言葉は悪いですけど「知るか!」みたいな感じでやってたのが逆に良かったみたいで(苦笑)。でも、それはたまたまよかっただけなので、自分ではあまり満足できてなかった。今は勝っても負けても、その時その時に自分なりの判断、理由があるって思えるようになりましたね。ようやく反抗期を抜けることができたんじゃないですかね(笑)。

──ご自身では前向きに考えられるようになった理由をどう分析しますか?

高宮 麻雀のスタイルに関して、攻撃型だとか守備型だとか、そういうレッテルみたいなものに縛られないようになったのが大きいと思います。やっぱり、考えるのが楽しいんですよ。自分で方針を立てて、それに沿って良し悪しを選んでいくプロセスのひとつひとつが楽しい。

──麻雀との向き合い方が変わってきた、ということでしょうか。

高宮 そうですね。思い返せば昔から、自由でありたい、柔軟でありたい、っていうことを思って来たし、ああしろこうしろっていう決めつけに対して拒否感を持つタイプだったので。

──なるほどわかりました。最近はご自身のYouTubeを始めたり、アパレルやカフェなど本業以外の仕事を手掛けたりもされますが、高宮さんの今後の目標を聞かせていただけますか。

高宮 私生活や自分自身の成長という部分では、「立身する」というのが自分の信条なんです。出世まではいらないんですよ。お金持ちになってやるぞ、ということではなくて、身を立てていろんな選択肢を選べる自分でいたいです。麻雀に関してはもちろん「最強になりたい」という気持ちはありますね。もっともっと修行して、その先に強い自分がいればいいな、と思っています。

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