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UPDATE|2023/02/27

高梨臨が振り返る女優への道、軽い気持ちで始めた仕事を変えた「高橋玄監督の一言」

高梨臨 撮影/田中健児

数多くの映画やドラマで主役を務める一方で、ファッション誌のモデルを務めるなど、幅広く活躍する高梨臨。MBSドラマ特区枠で2月23日より放送開始された『バツイチがモテるなんて聞いてません』では、離婚直後に二人の年下イケメンから好意を寄せられる35歳のバツイチ主人公をコミカルに演じている。インタビュー後編は俳優になったきっかけや、ターニングポイントになった作品など、これまでのキャリアを振り返ってもらった。
(前後編の後編)

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この世界に入ったのは高校生の時、スカウトがきっかけだった。小さい頃はモーニング娘。や松浦亜弥のファンで、漠然と芸能界に興味はあったが、役者になりたいと考えたことはなかった。

「興味本位で何となく事務所に所属したんですけど、それを一生の仕事にするとは思ってなかったです。アイドルに憧れはあったんですけど、役者はやるとも思ってなくて。でもワークショップに参加させてもらった時に、当時のマネージャーさんから『役者がいいんじゃない?』と言われて、それからドラマや映画のオーディションを受けるようになりました」

軽い気持ちで始めた仕事だったが、2008年公開の『GOTH』で、映画初出演にして本郷奏多とのW主演に抜擢される。

「オーディションに受かった理由は、おそらく私の演じた森野夜に雰囲気が似ていたからだと思うんです。演技のことなんて何も分かってなかったですから。実際、現場に行ってみたら全然お芝居ができなくて、高橋玄監督にコテンパンに言われて……。もともと森野夜はよく喋る役だったんですけど、あまりにも私が下手くそ過ぎて、本郷君が喋る役、私は喋らない謎の女みたいな感じに変更されたんです。それは悔しかったですし、本郷さんにも申し訳ないって気持ちもありました」

『GOTH』の現場は、ひたすら怒られて、芝居の指導を受ける毎日だった。だが、高橋監督のある一言が希望となる。

「一度だけ高橋監督が『できると思ってるから言ってんだよ』と言ってくれたんです。その言葉を信じて、下手くそながらに頑張ってやり切って。そこまで徹底的に監督からマンツーマンで教えてもらえる機会なんて滅多にないんです。それを境に、オーディションに受かるようになったので、本当に監督のおかげで。そこから仕事という自覚も出てきましたし、お芝居の楽しさも徐々に分かってきて、『もっとこうしたい!』みたいなのが今も続いています」

AUTHOR

猪口 貴裕


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