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UPDATE|2023/03/05

現在は清掃業社長、カラテカ・入江「正直、芸人への未練はめちゃくちゃあります」

入江慎也 撮影/武田敏将

19年に吉本興業を契約解除になったお笑いコンビ・カラテカの入江慎也が、今年2月1日に著書『信用』(新潮社刊)を上梓した。どん底の時期から、清掃会社を立ち上げ社長になるまでに何があったのかを赤裸々につづった本書は、どのようにして完成したのか。そして入江の現在は――。本人が包み隠さず語ってくれた。(前後編の後編)

【前編はこちら】芸能界を離れて清掃業へ、カラテカ・入江「芸人でもビジネスでも“次の一手”が大事」

【写真】芸能界を離れて清掃業へ、カラテカ・入江

本にも書きましたが、正直、芸人への未練はめちゃくちゃあります。「そんなもの一切ない」って言いきったほうが読んでくださる方の印象がいいのはわかっているんですが、芸人に戻りたい、芸能界に戻りたいっていうのは本心だし、自分に嘘を付けなかった。

収入でも、今の清掃会社「ピカピカ」社長という立場より、芸人時代の方が圧倒的に多かったです。みなさんが「そんなに!?」と思うほど、吉本興業からもらっていましたと思います。それ以外でも「イリエコネクション」という僕の会社が受けた、芸人・カラテカ入江以外の仕事の収入もありました。

今は社員も抱えていますから大変です。今度の4月から、また新しく社員が1人入社します。今はまだ先行投資の時期ですね。社員がいてくれないことには成り立ちませんから。

「芸人に戻らないんですか」とか「もう1回、カラテカを見たいです」とおっしゃってくれる人も多いし、今は事務所に所属しないでフリーで芸人をやれる時代ですけど、本当にいざ戻るか、となったらその度胸はないし、権利もないと思っています。たくさんの人の人生を変えてしまいましたから。

それに、僕自身のお笑いの才能に限界はあったと思います。出たかったけど、『はねるのトびら』(フジテレビ)も『エンタの神様』(日本テレビ)も『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)も出たことないですから。僕はネタで世に出た芸人ではなかった。そこで見つけたのが「友達5000人」キャラで、仮に戻ったとして、人脈ネタをお客さんに笑ってもらえるかでいうと無理でしょうしね。けど、このままで終わりたくない、っていう気持ちもあって、本気で清掃業界で頑張れています。

最近、先輩のYouTubeに呼んでいただくこともあるんですけど、それが一番難しいですね。僕ができることなら何かお返ししたいと思って出させていただくんですけど、僕のことを思って、わざとボケを振ったりしてくれるんです。でもそれに乗っかったり、突っ込んだりはなかなかできなくて。見てる人に「全然反省してないな」って思われたら、その先輩にも迷惑がかかるんじゃないか、とかいろいろ考えてしまって。

自分の会社を成長させるのもそうですが、清掃業界を盛り上げていけたらな、と思います。稼げることが全てではないけど、やりがいがあってお金ももらえる仕事が最高だと思うので。そのためには、もっと若い人にこの業界に入って来てもらいたいですね。

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