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UPDATE|2023/04/05

オズワルド伊藤俊介が初エッセイ本に込めた本音「妹、伊藤沙莉への思いを言語化できた」

オズワルド伊藤俊介 撮影/松山勇樹


オズワルド・伊藤俊介の初著書『一旦書かせて頂きます』が2023年4月3日に発売される。コロナ禍に始まったnoteへの投稿、「ダ・ヴィンチWeb」でスタートしたエッセイ連載の掲載作品などが収録される同作は、クスリと笑えるユーモアはもちろんながら、彼が周囲に向ける実直なまなざしと人情味溢れた書き口に、思わず心が温かくなるようなエッセイ集だ。(前後編の後編)

【前編はこちら】オズワルド伊藤が畠中について書き下ろし「嫌だった…。相方という存在は人間関係において特殊」

【写真】エッセイ本を書いたオズワルド伊藤俊介

2020年の自粛期間中、芸人仲間のカズレーザーに背中を押され、エッセイ執筆を始めたという伊藤。そのプラットフォームにnoteを選んだのは、「記事が収益化できるから、最速でお金になる方法を考えると、一番手っ取り早かった」からなのだそう。

「そもそもコロナ禍に書き始めていたので、毎日とりたてて何か出来事があるわけでもなく、過去まで遡ってテーマを考える必要があったんですよね。無料部分の文章がある程度続いて『ここから読むには課金してね』っていうのがnoteのシステムなんで、読んでいる人にお金を払ってもらうには、読み応えのあるものを書いて楽しんでもらわなきゃなと」

「家族」「地元の友達」「大学時代、キャバクラバイト時代」「仲間、先輩、恩師」「仕事、日常」そして「M-1グランプリ」をテーマに、伊藤の半生が赤裸々に綴られる本作。

「芸人なんで、テレビやラジオでエピソードトークをすることも多いですが、そういうときは他の人が話に参加してきたり、リアクションをとったりするじゃないですか。でも文章を書いていると、誰もいないところで一人喋り続けているような感覚になる。受け手の反応が返ってこないぶん、書き逃げできるところがエッセイの良いところですね。

常に締切に追われていたこともあり『これを書いたら、どう思われるだろう』と振り返って書き直すような余裕もなかったので、いま読み返すと恥ずかしいところもいっぱいあります。なので、身の回りの人間にはあまり読んでほしくないんですよ。でも、書くことで『自分はこんなことを感じていたんだな』という発見も多かったです」

これまで漠然と抱いていた感情が、執筆を通じ、言葉として認識できるようになった。それは彼にとって最も身近な存在である、家族に対する思いも例外ではなかったという。

AUTHOR

菅原 史稀


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