もちろん今の方が全然忙しいですし、最近になって「緊張感からくる疲労、っていうのはこういうことか」なんて思ったりもしますけど、昔の経験があるから何とかなるだろう、と。
そもそもネタを綿密に作りこむタイプではない、というのも理由のひとつです。ウチの漫才は基本、(長谷川)雅紀さんがどうなるかだけなので。なにか事件に巻き込まれたり、いてはいけない場所にいたりとか。
プラス、僕のツッコミの言葉が全く決まっていない、というのもあります。「間」なんかは決め打ちの部分もありますけど、ワード自体はお客さんの反応とかでちょっとずつ変えています。究極的には雅紀さんだけがウケて僕が何も言わない、というのが理想だったりもしますし。
「本番で面白ければいいだろ」というのが結局、頭のどこかにあるんでしょうね。結局は出たとこ勝負。我々はバカでM-1チャンピオンになったので、ライブに来ていただければ、よりバカなものをお見せできると思います。
「M-1」で松本(人志)さんにも「一番バカになってた」って言っていただけましたから。雅紀さんと2人でやって、僕が「バカ」をどうとらえるか、という核の部分をちゃんと持っていれば、どこまででもバカな漫才ができると思っています。
【後編はこちら】錦鯉・渡辺が語る憧れていたテレビ界「話が違うよ!テレビに出ている人が一番真面目かも」