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UPDATE|2023/06/05

工藤遥「女優になれたのはある脚本家さんのおかげ」『テイオーの休日』出演で語る自身の”リアル”

工藤遥『テイオーの休日』



工藤演じる新人脚本家・柏木美遊は、若さゆえにプロデューサーの言うがままに脚本を直し、心も折れ、自分を見失っている状態。美遊のように、工藤も挫折を経験したことはあったのだろうか?

「もちろん挫折の経験は、あります!役者になって、作品にも出させていただいて、少しずつ気にかけてくださる方や、仕事に呼んでいただけることも出てきたという時にすごく贅沢な悩みかもしれないですが、単純に『お芝居ができる』というだけじゃなくて、そこから先の『何か』が無いとダメだというプレッシャーのようなものを感じてしまって……記憶に残っていく役者にならないといけない。

でも、そのために何をしていいのかもわからなかったし、お仕事をいただけることはとても有難いことなのですが、自分の中でなかなかすっきりハマってこない……みたいことがあって『お芝居を楽しめない』と思ってしまう時期がありました。今回演じる美遊のセリフにもあるのですが、『本当にポキっという音が聞こえるかのように』心が一回折れてしまったんです。

でも、その後の作品で出会った監督や、お芝居に携わっている方のお陰で『あ、もう一回がんばろう!』『自分はお芝居が好きなんだ』と改めて実感できたんです。いちばん印象的だったのは、その時期に出会った監督から、ドラマや映画での(前のシーンとの)つながりなど細かいことは全部無視して、『自分の感情だけを優先して、演じください』とアドバイスいただいたことです。『あとは、僕が責任を持ちます』と、言い切ってくださってびっくりしました。

そこまで言ってくださるなら、私はおんぶに抱っこのつもりで、その瞬間瞬間に感じたことだけを出していきます!と思えました。いろいろな細かいところや技術的なところにばかり気を遣って思考が固まってしまっていたから、その瞬間に感じた心情・感情を大事にできていなかったのだと思い出させてもらえたんです。今回、美遊を“救って”くれるのが熱護さんなのですが、それは同じ業界で事情をよく知っていて“その瞬間”を共有している人だからこそ、響く言葉ってあるんだと思います」

工藤にとっての今一番のリアルな夢は?

「女優への道に進ませてくれた脚本家さんと再会することです。その脚本家の方は、その当時はアニメの脚本の仕事が多く『自分は実写ドラマの方にも進みたい』とおっしゃっていました。今はその夢を実現されているのですが、まだお会いできいなくて。

『いつか私の主演作品を書きたい』と言ってくださったのは、いわば、お互いに次のステップへ進もうね、という意味合いだったように思えます。時間が経った今、再会が果たせたら、私、泣くと思います(笑)。今回のこの柏木美遊役も、私がそんな気持ちを抱きながら演じていると思って見ていただけると幸いです。

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