芸歴16年。何度も準決勝にまでは手をかけていた「キングオブコント（KOC）」で、昨年ようやくの決勝初進出とともに３位を奪取したコントトリオ・や団。今年のKOC優勝に向けた最終調整とばかりに、7月13日に単独ライブ「高円寺リベンジ」を座・高円寺2で開催する。勢いに乗る３人に、KOCへの意気込みと、芸人人生のプレイバックを聞いた。（前後編の前編）
【写真】単独公演に意欲のや団の撮り下ろしカット――昨年のKOCで、状況は変わりましたか。本間キッド（以下、本間） 今までテレビで見ていたような有名な先輩方が僕らのことを知ってくれているという経験が増えて、それが嬉しいです。南原清隆さんだったり、バカリズムさんだったり。
ロングサイズ伊藤（ロング） 今まで仕事といえば主にライブだけでしたけど、バラエティ番組、営業、ラジオなどもやらせてもらって、日々楽しいです。
中嶋亨（以下、中嶋） 僕は、ほぼバイトせずに暮らしていける、っていうのが…。
本間 ほぼ（笑）？
中嶋 実際には今もラーメン屋で働いているんですけど、まかないは食いたいから（笑）。本間はバイトを辞めました。
本間 僕は去年のKOC直後にやめました。水道メーターの検針バイトをしていたんですけど、辞めるなら「このタイミングしかねえ！」って。
ロング 僕も同じ水道メーターの検針バイトなんですけど、社員さんに必死で止められてましたよ、本間さん。
本間 「今は忙しいかもしれないけど、2カ月後は仕事ないかもしれないじゃん！」とか。イヤなこと言うなあ！と思いましたけど（笑）、ただそこは思い切って。
ロング というわけで、本間さんが辞めたおかげで人手が足りないので、一肌脱いで残っています。なので僕も「ほぼ」ですね (笑)。
──それでも大きな変化だった？
本間 それまでは、芸人の収入が「ほぼゼロ」でしたから。たまに入っても月に１、２万円くらいで。同じバイトをやってた、同じぐらい売れていなかった芸人仲間の話ですけど、確定申告の職業欄を「芸人」で出したら、「いや、あなたは水道メーターの検針員です」ってチェックが入るという。それくらいの環境ではありました（笑）。
ロング 今ではテレビの収録に行ったら、水道検針のパートのおばちゃんが観覧に来てくれてたりして（笑）。その時はさすがに二度見しました（笑）。
本間 いたね。「抽選あたったの～」って言ってた（笑）。
