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UPDATE|2023/08/02

ゴールデンボンバー 鬼龍院翔が語る続ける秘訣「仕事で関わっていない異性をSNSでフォローするな」

ゴールデンボンバー 撮影/菅沼剛弘



一方、本書で鬼龍院氏は、ファンになってもらうために音楽以外で大切なのは「清潔感」と「愛嬌」と強調しているのだが、もうひとつ加えるとしたら? と聞いてみた。

「あとは滑舌ぐらいですね。整った顔とか鼻の高さではなく、いかにその人の心に住むかだと思います。イケメンを売りにしているわけではない方々は、清潔感と愛嬌が抜群にあると思いますし、何より伝える力がすごいんですね。なので、何を言ってるかがわかるというのが、実はすごく大事です」

ヴィジュアル系バンドだと、シャウトしすぎて何を言ってるかわからない場合も多い。特に自分たちのバンド名を言う際、「俺たちが、”(聞き取り不能)”だー!!」と絶叫するので一文字もわからないことも。その上、チラシを見ても難解な英語や見たことのない漢字ばかりでなんと読むかもわからない。CDジャケットやアー写などで判断しようと思っても、多くのバンドが、まるで間違い探しみたいな見た目をしている。

鬼龍院氏は本書で「自分たちの説明、紹介」の大切さにも触れているが、自己紹介からして聞き取れないバンドのなんと多いことか。

「何言ってるかわからないのは僕もパロディしてて、『†ザ・V系っぽい曲†』というゴールデンボンバーの曲の最後に『セ(聞き取り不能)ァー!!』って言うんですけど、それは僕が見に行ったライブでのことなんです。最後にキメで『次のエリアで会おうぜ!』みたいなカッコいいこと言おうとしてるけど、何言ってるか全然わかんない(笑)。だから滑舌は大事ですね」

さて、そんな秘策を詰め込んだ著書『ステージ論』だが、「ステージに立つ人は『読んだ』とは言わない方がいい」と言う。

「参考にしたとわざわざ明かさなくても…。それも本に書いとけばよかったな、と思って。僕がなぜ現役でステージに立ってるのに、マニュアル本を書いたのかというと、優しい人と勘違いされるのが嫌だったからです。優しいのではなく、ロジックでやってる。あと昔から『これをやればモテる』みたいなマニュアル本が好きなんです。そういう本を読んで、いつか試してみようって未来に期待することをひとつでも増やすというのが、精神衛生上良かった。明日以降楽しみなことが何もないみたいな時、マニュアル本は心の病に良く効いて。他には、宝くじを買うのも効きましたね。何か未来に楽しみがあるというのは(笑)」

では、今の知識でゴールデンボンバーを始めた頃の20歳くらいに戻ったら、どう変わっていただろうか。


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