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UPDATE|2023/08/02

ゴールデンボンバー 鬼龍院翔が語る続ける秘訣「仕事で関わっていない異性をSNSでフォローするな」

ゴールデンボンバー 撮影/菅沼剛弘



「もうちょっと苦しんでなかったでしょうね。僕はいつだって考えすぎの人間なんですけど、ブレイク当時の僕には『プライバシーなんか全部暴かれるから一喜一憂しても時間の無駄だ』って言いたいですね(笑)。当時、嫌なことが一個ずつ起きていったんです。例えば銀行にしても、職業を明かしてないのに向こうから述べてきたりとか、有名になるとそういうことが確実に起こっていく。いろんな段階で傷つくことがあまりにも多かったので、もし当時の自分と話せるなら、相談相手になりたいですね。活動のことに関しては、こうしたほうがよかった、みたいなのはひとつもないです。当時から十分、考えすぎるくらいに考えてたので」

なんと清々しい言葉だろう。でも、心から納得だ。私自身、彼らを見るたびにいつも「こんなに楽しませてもらっていいのだろうか」と思ってきた。

さて、最後の質問だ。本書を読んでいて嬉しかったのは、鬼龍院氏が「活動の継続」を第一の目標にしていること。駆け出しの頃は継続よりも「売れる」ことしか考えられないだろうが、いつ頃から継続が目標になったのか、聞いてみた。

「初めての武道館をやるあたりまでは、活動が大変すぎて売れるとか続けるとか考えてなかったんです。金もなくて、貧乏だし。でも、近年の話ですけど、19年にGLAYさんとニコニコ超会議でツーマンライブをやったことがあって。そこで強く感じたのは、僕らが中学時代にめちゃめちゃ聴いてた曲を、いまだにやってくれてるのがすごくありがたくて。

続けていくことってファンにとって一番尊く大事なことなんじゃないかって思ったんです。あとはX JAPANのYOSHIKIさんが、確かVISUAL JAPAN SUMMITの打ち上げで、LUNA SEAさんかGLAYさんに、『メンバーが生きているんだから続けていくべきだよ』みたいなことを言っていて、重みがあるなぁと。そういう素敵な先輩たちを見てきたから、続けるという気持ちになったかもしれないですね」

最後に紀元前バンギャも胸がいっぱいになるいい話を頂けて感無量だ。ということで、ステージ論をうかがう中で見えてきたのは、自らが客席で培ってきた冷徹な観察眼や人間心理の分析までをも総動員した鬼龍院氏の徹底的なプロ意識である。

考えすぎでネガティブな異才が積み上げてきたステージ論、ぜひ、あなたの人生にも役立ててほしい。

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