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UPDATE|2023/08/22

県選抜も経験・池田朱那、"令和の野球少女"が女優を目指した理由「昔はすごくやんちゃでした」

池田朱那 撮影/たむらとも


直情型の瑠璃。劇中、森やマサル相手に何度も感情を赤裸々にぶつけたりもするが、池田自身は意外にも高い地声をしている。自然の中で、汗にまみれる青春ど真ん中の高校生のイメージとはギャップがあるかもしれない。

「声がきれいってよく現場ではほめていただけるんですが、もっと低い声が欲しかったかも。ないものねだりなんでしょうけど、太くて低い声の方がお芝居では説得力あるように聞こえると思うので。私の地声に近づけすぎると瑠璃が女の子らしくなりすぎてしまいますから、声作りはしっかりと、野太い声を意識していました。」

野球のイメージから活発な少女時代を過ごしてきたかと思いきや、上京した高校時代は控えめな生徒だったとも明かした。

「高校では授業が終わったら学校が閉まるまで自習して、そこからファミレスに行っても遊ぶでもなく勉強して家に帰るみたいな生活だったんです。だからスクールカーストで言ったら絶対に1軍ではない女子で、JKらしい青春はエンジョイしていなくて。だからこそこの映画でまた高校生の役をできることが、私の青春になっているようにも思います」

群馬から東京へ、汗と泥まみれのグラウンドから芸能の世界へ。「男の子と一緒にいて、やんちゃだった頃を知ってる地元の皆さんが今の私を見たらギャップにびっくりするかもしれません。当時と比べらたら女性らしくなりすぎたかも」と快活に話すが、憧れを人生の選択の原動力にしてきた。

「性格は本質的には変わっていなくて、私が持っていないものに憧れ、求めてここまで来たのかなと思います。小さい頃のヒーローだったお兄ちゃんに憧れて始めた野球もそうですし、素直で天真爛漫な瑠璃は私もなりたかった高校生像だったので、精一杯演じたこと自体が俳優人生一番の経験です。自分ではない誰かの人生を役として生きられることをモチベーションに、お芝居は続けていきます」

【あわせて読む】"令和の野球少女" 池田朱那、畜産系青春映画で学んだ命への感謝「間違いなくベストの作品」

▽池田朱那(いけだ・あかな)
2001年10月31日生まれ、群馬県出身。2019年ゲーム「八月のシンデレラナイン」CM出演で注目され、映画「かぐや姫は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」(19年)、「彼女が好きなものは」(20年)、NHKの大河ドラマ「いだてん~東京オリンピック噺~」(19年)、「青天を衝け」(21年)などに次々出演。2022年は舞台「群盗」ではヒロインを務め、ドラマ「ふたりの背番号」では初主演を果たした。2023年、初の主演映画「17歳はとまらない」が8月4日より公開中。

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