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UPDATE|2023/10/29

“本気の野球ドラマ”『下剋上球児』人気漫画とも重なる超胸熱試合シーン2

日曜劇場『下剋上球児』(TBSテレビ)公式HPより


また、もう1つ熱かったシーンは翔が降板した後の根室のピッチングである。130キロオーバーの球をバンバン投げこむ翔とは違い、根室のストレートにスピードは一切ない。しかし、コントロールが良く、さらにはサイドスローの技巧派投手。その派手さはないものの安定感のある投球で星葉打線を封じる姿は、『ダイヤのA』(講談社)に登場する川上憲史を彷彿とさせた。

川上は降谷暁のようなストレートを投げられるわけではなく、沢村栄純のような捉えにくいボールを投げられるわけではない。それでも、マウンドに上がれば大崩れすることなく要所をしっかり抑える渋い働きを髄所に見せている。地味で、目立たない選手ほど、ついつい目が行ってしまうものではあるが、根室にも川上のように思わず注目してしまう。

根室にくぎ付けになるのは川上と相通ずるものがあるからだけではない。根室は眼鏡をかけている。眼鏡をかけている変則投手と言えば、日本ハムの鈴木健矢が挙げられるが、やはり東北高校でダルビッシュ有と一緒にチームをけん引した“マカベッシュ”の愛称で親しまれた真壁堅守さんを重ねてしまう。絶対的エースの存在で隠れてしまいがちだが、堅実かつ確実なマカベッシュのようなピッチングを根室にも期待したい。

野球の話ばかりになったが、ラストでは脩司が"無免許教師"だったという衝撃な事実が発覚して、野球のシーンばかりではなくストーリーにもますます目が離せそうにない。無免許教師は『伝説の教師』(日本テレビ系)以来、ドラマでは久しぶりに聞いた言葉であり、またまた勝手に昔を懐かしんでテンションが上がってしまった。3話以降も野球はもちろん、野球以外の部分でも引き込まれていきそうだ。

【あわせて読む】鈴木亮平主演『下剋上球児』、半年間に及ぶ実技テストもパスした出演者が魅せる驚きの野球シーン
AUTHOR

望月 悠木


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