FOLLOW US

UPDATE|2023/11/13

「ytv漫才新人賞決定戦」ROUND2で1・2位通過、ドーナツ・ピーナツと空前メテオの凄さ

「ytv漫才新人賞決定戦」ROUND2 1位通過のドーナツ・ピーナツ



ボケの茶屋が「犬派か猫派か」というテーマを持ち出したところまでは比較的オーソドックスだが、そこから「猫は一種類しかいない」や「猫という言葉のキャパはすでにいっぱいになっている」といった強い言葉を使いながら、独自の理論を組み立てていく。

最終的には「ラーメンも犬」、「猫も犬」という衝撃の結末にたどり着くが、「わからんけど、わかってまう(ミルクボーイ・内海崇)」のだ。意味の分からない理論ではあるものの、言葉上は理屈が通っているという奇妙な状況で客席や審査員の笑いをさらっていた。

一瞬、考えることをやめると置いていかれそうな複雑なネタの内容だが、ツッコミの大門正尚がお客さん側に寄り添っていることもポジティブな効果をもたらしている。絶妙な間や相槌を用いて、「やばい理論を話す人」の隣にいる人間を演じており、見ている人と同じ幅で歩むことで理解の手助けを助長しているように感じられた。

こうした若手漫才師の独自理論のネタと言えば、ROUND1で1位通過となったぐろうが思い出される。ぐろうは「ロレロレ詐欺」をテーマとして、こちらも同様になぜだか納得はできてしまう、という不思議な感覚を与えてくれた。ROUND1の2位通過となったハイツ友の会にしてもいわゆる偏見の強いネタで共感と笑いを誘っていくタイプだ。

若いからこそ柔軟な発想で奇妙な理論を組み立てられるのか、ベテランでないぶんキャラクターが浸透していないがために、こういったネタを選ぶことになるのか定かではないが、興味深い大会の傾向とも言える。

決定戦の残る椅子は3枠。すでにROUND1、2に出場しているコンビが突破を果たすのか、新鋭が台頭するのか注目したいところだ。

【あわせて読む】「ytv漫才新人賞決定戦」ラウンド1・トップ通過のぐろうが見せた漫才の形
AUTHOR

まっつ


RECOMMENDED おすすめの記事