11月3日に映画『ゴジラ-1.0』が公開されて以来、同映画に登場するゴジラが“イケメン”だと話題になっている。ゴジラに対してイケメンというワードはあまりピンと来ないかもしれないが、歴代シリーズを見比べてみると、なんとなく意味がわかってくるから不思議だ。そこで今回は映画公開にちなんで、歴代ゴジラのルックスを改めて振り返りたい。
【関連写真】随所に1作目へのオマージュも…電車をくわえるゴジラ場面写真ゴジラはその誕生から今に至るまで、少しずつデザインが変更されてきた。まず初代『ゴジラ』は、いかにも“怪獣”といった恐ろしさを感じさせるデザインだった。
▲「CCPミドルサイズシリーズ 初代ゴジラ 劇中 Ver.」(シー・シー・ピー)
特徴的なのはその“目線”で、逃げ惑う人々を見下ろすように下を向いている。初期のゴジラは「水爆大怪獣」と銘打たれていたように、水爆実験から生まれた恐怖の象徴としてのモンスターなので、それを表現するために凶悪なデザインが採用されたのだろう。現代でも通用する秀逸なデザインだ。とはいえ、あまりイケメンといった雰囲気ではない。
そんなゴジラも時を経るにつれて、いつしか人間ではなく同じ怪獣と戦うようになる。そしてスタイリッシュで憧れの目線を向けられるゴジラは、大体この頃に作られたデザインが多いようだ。
例えばファンの間でもイケメンと名高いのが“ビオゴジ”。1989年に公開された『ゴジラVSビオランテ』に登場するゴジラで、同作ではタイトルの通り「ビオランテ」という植物型の怪獣と戦うことになる。
そんなビオゴジはこれまで通りどっしりした恐竜っぽい造形だが、初代と比べると精悍な顔つきに。目線が下ではなく正面やや上を見ているため、怖さよりもかっこよさが前面に押し出されたのかもしれない。
▲「S.H.MonsterArtsゴジラ(1989)」(BANDAI SPIRITS)