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UPDATE|2023/12/29

新たな常識になりえるか? 映画&ドラマの“同時実写化”という新しいカタチ

2024年3月に放送をスタートするドラマ『からかい上手の高木さん』(YouTubeより)

ここ最近、TVドラマ業界が新たな試みを始めているように見える。漫画などの原作付き作品をドラマ化する際、事前に映画化についても発表し、ドラマと映画を立て続けに公開する……という流れを作りつつあるのだ。

【関連写真】『からかい上手の高木さん』でTBSドラマ初主演を務める月島琉衣&黒川想矢【5点】

わかりやすい例が、今年10月期のドラマ『マイホームヒーロー』(TBS系)だろう。同作は『ヤングマガジン』で連載中の同名コミックスを実写化したもので、連続ドラマと映画の同時製作という異例の形をとっている。

もちろん昔から『踊る大捜査線』(フジテレビ系)や『TRICK』(テレビ朝日系)シリーズのように、ドラマから劇場版が作られ、また映画化がきっかけで知名度が上がった作品はたくさん存在した。ただいずれもドラマ版が放送されていた時から映画化が告知されていたわけではなく、ドラマが予想以上に人気を博したので、後から“ファンサービス”としての劇場版を作っていたという印象だ。

5週連続1位に輝いた大ヒット映画『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)に関してもそうだ。2022年1月クールの月9枠で放送されたTVドラマ版は、第1話から世帯視聴率13.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)をマークし、2話以降も10%超えの高視聴率をキープ。最終回も有終の美を飾ったが、映画化が発表されたのはそれから半年以上後のことだった。

このように本来はドラマの評判を見てから、映画化するかどうかを決めるのが一般的。しかし『マイホームヒーロー』の場合、実写化が発表された時点ですでに劇場版の公開も告知しているのだ。

さらに最近になってもう一つ、ドラマの放送を待たずして映画化を発表した作品がある。それが『からかい上手の高木さん』だ。


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