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UPDATE|2023/12/20

『時をかけるな、恋人たち』ついに最終話、人類史上最高の恋の結末は…SFドラマの傑作誕生

『時をかけるな、恋人たち』(カンテレ/フジテレビ系)



大事なのは、過去でも未来でもなく、“今”

脱獄はさすがにヤバすぎると、速攻で未来に帰ることを勧めるタイムパトロール隊員たち。すると未来から通信が入り、令和人の諸星(ラランド・ニシダ)と23世紀人のリリリー(夏子)が結ばれてしまったことが報告される。しかも彼らの子孫にあたる人物が、隊長の和井内だというのだ。彼は時をかけたカップルの子孫であり、これによって過去人と未来人の恋は歴史的に正当化された。

まさか最後の最後で、隊長の出生が物語に大きく関与することになろうとは。調査したら和井内の出自はあっさり判明しそうだが、まあそれにツッコむのは野暮として、そんな人物がタイムパトロール隊を率いていたというのは、ちょっと胸アツな展開ではないか。そして廻と翔はその場を離れ、自分たちがマギー&キケロであることに気づき、古着屋で黒ずくめの服をゲットして、恋の逃避行を続けることを決意する。

2人がタイムトラベルを通して気付かされたのは、大事なのは過去でも未来でもなく、“今”であるということ。そしてそのテーマは、古今東西のSF映画で扱われてきたモチーフでもある。『時をかけるな、恋人たち』はロマンティックでコメディ・タッチのドラマだが、その屋台骨を支えていたのは、実に王道な作劇だったのだ。個人的にそれは、とっても嬉しかったりする。

遂にラストを迎えた、<人類史上最高の恋>。素晴らしいドラマをつくってくれたキャスト、スタッフの皆様に大感謝!であります。

【あわせて読む】『時をかけるな、恋人たち』第10話、怒涛の伏線回収を総ざらい!リセットされてしまう超展開の恋
AUTHOR

竹島 ルイ


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