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UPDATE|2024/02/08

東京女子プロレス・瑞希「地下アイドルから苦節十年、小さく細い体を個性に頂点も…事態は急変!」

(C)東京女子プロレス



「ただ勝ちを狙うだけだったら、私がギリギリまで相手を攻めて、さぁ、あとは決めるだけだよってタイミングで志乃にタッチすればいいんだろうけど、それじゃ志乃も応援してくれるファンのみなさんも嬉しくないですよね? 私も嬉しくない! 志乃ががんばって自力で勝つことが大事なわけだし、そのために私も“一緒に”闘う。この先のことはわからないけど、また組むことがあったら、一緒に勝利を目指して闘いたいですね」

プロレスラーとしても、アイドルとしてもうまくいかない時間を過ごしてきた瑞希。そこから苦しみ悩んで、現在の地位まで昇りつめてみせたからこそ、同じ道を歩んでいる鈴木志乃にとって、これ以上、頼れる背中もない。けっして甘やかしてくれないところも信用できる。この試合のあと、6人タッグで組む機会もあったが、そこでも華麗な連携プレーを見せてくれた。

正式なタッグチームになるかはわからない。いや、むしろパートナー不在の瑞希にとって、今回のトーナメントで鈴木志乃と意外な化学反応を起こしたように、これからいろんな後輩たちと組んでいくことで、いままでにない若手の魅力、そして瑞希自体の可能性を引き出すことができるのかもしれない。

「正直、私にとっての“活動の軸”になっているのは、私がこうしたいっていうんじゃなくて、応援してくださるファンの方たちが『見たいもの』や『喜んでくれるもの』なんですよ。それを実現させて、ファンの方が楽しんでくれたら、それが私にとっての幸せ。うん、ファンのみなさんとも一緒に闘っているんですよ、私は。もちろん、シングルのベルトに返り咲くことも諦めてないですけどね、うふふふ」

アイドルを諦めて、プロレスラーになり、頂点を経て自由な立ち位置になった瑞希は、まるでアイドルのような笑顔を浮かべてみせた。この人の可能性は、まだまだ底知れないものがある。

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AUTHOR

小島 和宏


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