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UPDATE|2024/03/24

Z世代の昭和好き、阪田マリンの高校時代「『湘南暴走族』を読んで鞄に夜露死苦…誰にも理解されず」

阪田マリンX(@marin_syowasuki)より/撮影:ウィリアム・セナ

「#ネオ昭和」を発信するインフルエンサーでありアーティストの阪田マリン。2000年生まれで、昭和を生きたことのない彼女に、昭和に目覚めるに至ったきっかけと、昭和の魅力を発信し続ける真意を聞いた。

【写真】阪田マリンの昭和感じるショット&撮りおろしカット【13点】

21世紀を目の前に控えた西暦2000年に、阪田は誕生した。彼女が昭和に出会うまでは、あの時代をどのように見ていたのか?

「遠い、ものすごくとお~い歴史のように感じていました。社会の授業で習う以上のものはなく、その時代の文化も全く知らなくて。父と母が青春を過ごした時代以上の知識ぐらいしかなかったですね」

だが中学2年時、偶然祖母宅にあったレコードプレイヤーが目に入った。かつて父が愛聴していたチェッカーズ『Song for U.S.A.』の7インチに針を落とし音が鳴った瞬間、体に稲妻が走ったという。

「鳥肌が立ちました、私が生まれる何十年も前にこんなステキな音楽があったんだ!って。しかも、レコードをかけて、曲が始まるまでの間と“プツップツッ”というノイズから、曲が始まるまでのユッタリした間が、ものもすごく新しく感じて。

CDもYouTubeも、再生ボタンを押せばすぐに曲が始まることに慣れていた私には、この“間”も魅力に映ったんです。『Song for U.S.A.』に出会わなければ、今の私はここにいなかっただろうなと今でも思います」

阪田の受けた衝撃と感動に真っ先に反応したのは父だった。

「チェッカーズのレコードが好き!と伝えたら、『俺が学生の頃、チェッカーズのコピーバンドを組んでたんや』と過去の話をしてくれて。そのまま、日本橋のレコードショップに連れて行ってくれたんです。色々と買い漁る私に驚いて、その帰り道、『次は角川映画を観てみい』って、その勢いのままレンタルショップに行ったんです。その間も、父はとにかくノリノリで昭和文化について教えてくれました。やっぱ自分が生きた時代を娘が好きと言ってくれたのが、嬉しかったんでしょうね(笑)。

父から色々教わりながら、『セーラー服と機関銃』を借りて。観てみたら、もう最高! メチャカワイイ人がなんでマシンガン撃つん!?という不思議な世界観におもろい世界やなあってハマって。長い休みに入ると、レンタルショップに一人通っては、1日1本角川映画を観るという生活を送るようになったんです」

AUTHOR

田口 俊輔

CREDIT

撮影/荻原大志


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