――仕事が変わったことで、以前はやっていたけれど止めたものってあります?橘 これはお酒です(即答)。365日飲んでいたのが50日ぐらいまで減りました。
――むしろ、以前は365日だったんですね(笑)。橘 はい、もう寝酒が大好きだったのですが、キッパリ止めました。それが一番の変化……って、これが一番の変化って、ダメですね(笑)。あとは意識して、映画やドラマを観るようになりました。これまでもドラマを観るのは好きだったのですが、小・中学生の頃に好きだった作品を何度も繰り返し見るタイプで。
ありがたいことに舞台のお仕事もいただけるようになり、「同じものを見続けても勉強にならない、もっと様々な演技に触れなくちゃ」と、色んなジャンルを見るようになるほどになりました。
――社会人1年目等は全くきっと違うことだと思いますので、この1年で得た気づきは何ですか?橘 メンタルの安定が一番大事だと気づかされた1年でした。グラビアのお仕事では、まだ不慣れからか「もっと表情柔らかくして」と、毎現場で指摘されてしまう。舞台の現場では、一月の間、稽古にリハーサル、本番と心が休まる日がなく、その間には自分のためにとはわかりつつも、厳しいこともたくさん言われます。
こうした、一つひとつの出来事に傷ついていたら自分の心がなくなっちゃうので、「私はもっとできるぞ!」と自分を鼓舞し続けて、そのおかげかつらい日々をなんとか乗り越えられたんです。そこで、前向きにいることの大切さ、気持ちを強く持つことの重要性に気づけて、今では落ち込むこともだいぶなくなりました。
――そのメンタルの安定は、実生活でも活きてきそうですね。橘 それが、ありがたいことに、まだアンチという方に遭遇したことがないんですよ! なので、実生活で強くなったっていうのはあまりなくて。もしかしたら火の粉が身に降りかかった時、強さが発揮されるのかもしれませんが……実感する瞬間は、あまり来てほしくありませんね(笑)。
――全くもって! そういえば、このお仕事を始めることをご家族に話さなかったため、デビューしたことを知らなかったと聞いています。1年経ち、さすがにご家族も気づかれたのでは?
橘 いえ、今も私が何をしているかは知られていません(笑)。
――あらまあ(笑)。グラビアに舞台、最近では出身地の福島県復興プロジェクト「HAMADOORI13」のPRリーダーに選ばれるなど、仕事の幅がすごく広がっているので、さすがに気づかれてもいいと思うんですよ。橘 もう、自分から言ってもいいのかなって考えてはいるんですけど、ここまで言わずにきたので、もう気づいてもらえるまでもっとお仕事頑張って、自然に気づいてもらいたいなあって思っています。
ただ、この前実家に帰った際、妹から「本当に可愛いんから、モデルさんとか絶対にやった方がいいよ」と言われ、ドキッとしたんです。「もしかしたら気づいて、わざと言っているの⁉」と思ったら、どうやら素で言っているみたいで……この一言でより頑張るぞ!と、身が引き締まりました(笑)。
【後編はこちらから】元大手航空会社CAからグラドルへ、橘和奈「アピールポイントは脚、下から上に撮っていただけると」 【デジタル限定】橘和奈写真集「記憶を紡ぐ旅」 週プレ PHOTO BOOK
出演者:橘和奈
出版社:集英社
発売日:2024年4月22日
¥1,100(税込)