——物語の設定はとても奇想天外ですが、台本の面白さをどのようなところに感じましたか?
結木 やっぱり一番のテーマは、「生きる」ということだと思うんです。生きてさえいれば、今が辛くても、今後はどうなるか分からないから頑張ろうという、メッセージ性が強い台本だと思いました。
——木村家について。祥子とは母親というより、同志のような感覚が強いのでしょうか?
結木 祥子さんについては、お母さんというより相棒のように接しているので、母親という感覚とは違います。大輝は「目的のためであれば」という冷酷な一面もありますが、結構、思いやりのある人間だとも思います。
——思いやりの部分は、妹の陽菜に向けられているように見えます。
結木 陽菜に関しては台本を読んでいくと、恋人のことを重ねて思っている部分があるような気がします。陽菜は生きる目的を見つけていない子で、大輝は元の世界で大切な人を亡くしている身なので、重なる部分はあると思います。