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UPDATE|2022/12/12

乃木坂46、齋藤飛鳥卒業シングル『ここにはないもの』が示す新しいグループの萌芽

乃木坂46 31stシングル『ここにはないもの』初回盤A



さらに前作『Under’s Love』からの流れを感じさせる勢いのあるアンダー曲『悪い成分』では中村が初めてアンダーセンターに抜擢されたのも注目すべきポイントだ。和田の卒業によって今回のシングルからは3、4期生のみの構成となっており、アンダーメンバーにとっては大きな挑戦であり、新しいアンダーの形を示していく期間でもある。センターの中村は歌唱力の高いメンバーとしても知られ、「アンダーライブ 2021」では齋藤飛鳥のソロ曲『硬い殻のように抱きしめたい』を自信を持って歌い上げた。

『悪い成分』ではそんな中村の歌声が存分に生かされた楽曲となっており、間奏では中村のソロパートが用意されている。これまで中々中村の歌声が注目されることは多くはなかっただけに、中村の歌声がファンを超えて届く機会となることだろう。また、今回はフロントに4期生の佐藤璃果、松尾美佑が選ばれており、MVで見せているキレのあるダンスとクールな表情が印象的だ。10人体制という少人数のアンダーなだけに、個々のメンバーにも自然と目が行くはずなので、各々が個性をアピールする絶好な機会となりそうだ。

11月22日に公開されたブログで中村は「今まで沢山のメンバーが繋いできたこの場所をまた次へと繋げるために座長として覚悟を持ち挑みたいと思います」と12月1日から始まる「31stSGアンダーライブ」への意気込みを語っており、中村を筆頭にこれからのアンダーを作り上げていく10人の決意が見られることだろう。

乃木坂46はこれまでも多くの卒業曲を発表してきたが、31stシングルもまた齋藤の卒業とともに多くのファンの心に長く深く記憶される作品になるはずだ。そして、齋藤ら1期生の卒業によって選抜、アンダー問わずグループは“変化”を受け入れる時期に来ているのが現在の乃木坂46。グループの真価が本格的に試されるのは次回からだろうが、今作は新しいグループの萌芽をすでに感じさせてくれている。

【あわせて読む】乃木坂46 林瑠奈、遠回りしても真っ直ぐ突き進んだ初選抜入りへの道
AUTHOR

川崎 龍也


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