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UPDATE|2023/01/29

冬ドラマをより面白く観る“3つの鍵”木村昴ら声優の躍進、ネット漫画原作、挑戦的な主題歌

『女神[テミス]の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ)



続いてのキーワードは、「ネット漫画原作」。これまでにももちろん、漫画原作のドラマは山ほどあったが、今は、スマホで手軽に漫画が楽しめる時代。年末年始のテレビCMを思い出してみて欲しい。「ブックライブ」、「コミックシーモア」、「Renta」、「めちゃコミック」といった漫画アプリのCMが大量に流れていた。そして、そんな漫画アプリで人気を博した作品がドラマ化される…というのも時代の当然の流れと言っていいだろう。

そんな中、今回ジワジワと盛り上がっているのがNHK『ワタシってサバサバしてるから』だ。各漫画アプリで配信されている人気作品だが、主人公・網浜奈美を演じたのは、丸山礼。原作ファンも納得のハマり役である。

他にも、現在放送中のMBS『あなたは私におとされたい』やBSテレ東『わたしの夫は-あの娘の恋人-』といったドラマも漫画アプリで人気だった作品だ。今はまだ、深夜帯などが中心だが、いつか月9や日曜劇場といった枠で、ネット漫画原作のドラマが放送される日が来るかも知れない。

そして、最後は、やはり「主題歌」に注目したい。今も昔もドラマのビッグヒットには、欠かせない要素。去年ブレイクしたアーティストが着実にドラマ主題歌へと進出してくるのも面白い流れだ。例えば、今期で言うと、マカロニえんぴつとVaundyが主題歌に起用されている。マカロニえんぴつは、TBSの金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』の主題歌を担当。『リンジュー・ラヴ』という楽曲をドラマのために書き下ろした。

Vaundyは、前述した月9で、主題歌『まぶた』を歌っている。こちらもドラマのための書き下ろしだ。一昔前であれば、若手アーティストがドラマ主題歌を担当するとなると、大抜擢と言われたかも知れないが、実は、Vaundyは既に何度もドラマ主題歌を担当している。前クールでも、ドラマ版ファーストテイクと言われた仲野太賀主演の『ジャパニーズスタイル』の主題歌を担当。さらに、2020年には、令和版『東京ラブストーリー』の主題歌も担当している。既に、ドラマの力を借りなくとも大ブレイク中の2組ではあるが、改めて、ドラマに寄せて書き下ろされた主題歌からも、その魅力を感じてみて欲しい。

他にも、今クールの主題歌では、草彅剛主演の『罠の戦争』の主題歌、香取慎吾とSEVENTEENの『BETTING』や吉高由里子と北村匠海主演の『星降る夜に』の主題歌、新人の由薫が歌う『星月夜』などが話題だ。ドラマとの相乗効果でのヒットに期待したい。

今回は、3つのキーワードを元に、この冬のドラマに注目したが、あと1か月もすれば、4月期のドラマ情報が出てくるだろう。既に、スペシャルドラマとして放送されていた木村拓哉主演の『教場』が、月9枠で連続ドラマとして放送されることが発表されている。木村の久しぶりの月9出演ということで、大きな話題を集めそうだ。今回挙げたキーワード以外にも、「脚本家に注目」、「芸人俳優に注目」、「バイプレイヤーに注目」など、自分なりの注目ポイントをいくつか用意しておくと、毎クールの楽しみが広がるかも知れない。

誰もがリアルタイムで見ずにはいられない、続きが気になってしかたない、Twitterでつぶやかずにはいられない…、2023年は、そんな社会現象となるような大ヒットドラマの誕生に期待しよう。

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AUTHOR

南 喜一


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