ハリウッドのトム・クルーズとキャメロン・ディアスの共演作『ナイト&デイ』が、シッダールト・アーナンド監督によってインドでリメイクされた。その名も『バンバン!』。2月10日に一般劇場公開となった。本作は、インドで2014年に公開され年間興行収入4位を記録し、製作費が16億ルピー(約28億円)という大作。世界を股にかける冒険とロマンスを描いている。
【写真】『ナイト&デイ』のリメイク『バンバン!』場面写真本作を手掛けたシッダールト・アーナンド監督は、最新作の『PATHAAN』が656館の小規模公開ながら全米5位にランクインした。アメリカだけで5日間で約11億円を稼ぎ出し、世界興収は約86億円を記録。南インドのコリウッド(タミル語映画)やトリウッド(テルグ語映画)に勢いを奪われていたボリウッド(ヒンディー語映画)にとっては新たな希望の光となり、まだまだ成績を更新している。
そんなシッダールト監督におけるアクション映画の基礎ともいえるのが、9年の時を経て2月10日から一般劇場公開となる『バンバン!』だ。
主演のリティク・ローシャンとカトリーナ・カイフは、『人生は二度とない』(2011)、『火の道』(2012)に続いての3度目の共演。息の合ったアクションシーンの数々は3度目だからこそでもあるのだ。
今作はトム・クルーズとキャメロン・ディアスの共演作『ナイト&デイ』のヒンディーリメイク作品ではあるが、大まかな話の流れと細かい演出が多少似ているオマージュ程度で、ほとんど別もの。リメイクと言われなければわからないかもしれない。
シッダールト・アーナンドという監督は、新作の『PATHAAN』もそうだが、『WAR ウォー!!』(2019)や『ランボー』のヒンディーリメイクも企画していた(現在は未定になっている)こともあり、すっかりハリウッドリスペクトの強いアクション監督というイメージが強いかもしれないが、実は、もともと『Salaam Namaste』(2005)や『Anjaana Anjaani』(2008)など、ロマンティックコメディ色の強い作品を多く手掛けてきた監督であり、本格アクション映画に挑戦するのは、今作が初めて。