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UPDATE|2023/04/17

木村拓哉の入念な役作りが光る『教場0』、風間公親はいかにして鬼教官になったか

『風間公親―教場0―』(フジテレビ)公式サイトより

4月10日にスタートした木村拓哉主演の月9ドラマ『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)。スペシャルドラマ『教場』『教場II』にも出演した明石家さんまが冒頭から登場するなど、放送直後からSNS上で話題となった。17日放送の第2話には宮澤エマのゲスト出演がすでに発表されているほか、第3話には佐々木蔵之介、浅利陽介の出演が発表され、さらに期待が高まっている。

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第1話は新人刑事・瓜原(赤楚衛二)が風間(木村拓哉)とバディを組み、事件の解決にまい進した。第2話も引き続き2人のコンビで事件を紐解いていく予定だ。

鬼教官になる前の風間についていろいろな想像を働かせていたが、第1話でことごとく打ち消された。『教場』『教場II』ほどの威圧感こそまだないものの、キャラクターは鬼教官の時とほぼ同じだったからだ。

ただ、前2作と違うのは、バディを組む新人刑事が風間をあまりこわがっていないこと。瓜原が「指導官ならちゃんと指導してください」と風間にキレるシーンもあり、学生が風間におびえていたこれまでの2作との違いを感じた視聴者もいるだろう。今作は風間の現場時代が描かれているためもちろん差があって当然ではあるが、ここからどのように“鬼教官”へと変化を遂げるのか。

重たい雰囲気と緊張感に包まれてあっという間だった第1話。新人に自分で考えさせる風間の教育法は現代の我々も学ぶべき部分が多くある。ずっしりと重たい雰囲気で学びをくれるこのようなドラマは貴重であり希望。そこに木村拓哉がいるのもありがたいと思わざるを得なかった。厳しさの中に優しさを見せられるのも、その見せ方も彼ならではのものだ。

第1話は、容疑者にやさしく寄り添ってきた新人刑事・瓜原にスポットが当たった。2019年に捜査一課へ栄転した瓜原は、まだキャリアが浅いため“風間道場”で基礎をたたき込まれることに。風間との初対面は事件現場で、彼の独特なオーラに圧倒される。

風間は事件について、わかりやすいヒントは決して与えず「気づいたことは?」などと瓜原に質問を投げかけ、自分で考えて応えさせようとする。読みが間違っていても、違う方向に進もうとしても注意はしない。しかし「これ以上私を失望させるな」と言葉少なげに瓜原を確実に追い詰めていく。ミスをしても一切フォローせず「一人の犯人を取り逃がしても次の世代の捜査能力を育てる方が大事な場合もある」と言う落ち着きぶり。瓜原が感情的に言い返すのも無理はなかった。


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