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UPDATE|2023/06/05

相棒ドラマとしての『教場0』、“異質な新人”白石麻衣が魅せた説得力抜群の演技力

『風間公親―教場0―』(フジテレビ)公式サイトより

5月29日に『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)が放送された。6話ラストに十崎(森山未來) に襲われ、遠野章宏(北村匠海)は意識不明の重体で、風間公親(木村拓哉) は右目を失うという怒涛の展開。また、最終回が11話とされているため、7~8話はある意味 クライマックスに向けての“準備期間”と言えるかもしれない。それでも、中だるみすることなく、7~8話ともに濃厚なストーリーが繰り広げられた。

【関連写真】徳島旅行を満喫する白石麻衣

 まず7話の遠野が十崎に襲われた際の犯行の様子を風間が振り返るところから始まる、現場検証が行われる中、尾山(結木滉星)が遠野の血液が不足しているため、遠野と同じAB型の人間に対して献血を要請。6話ラストの余韻を残し、冒頭から遠野の容態が気になって仕方がない。しかし、シーンは変わって通常通り犯行の様子が映される。その後、風間とバディを組む鐘羅路子(白石麻衣)が登場して2人で事件解決に臨む。

 7話の事件は犯行現場に第三者を呼び、証人に仕立て上げようとする大胆な犯行。さらには、犯人の舞台女優を務める筧麻由佳(瀧本美織)が事件発覚後は地味な様相でありながら、後半の追い詰めるシーンでの筧は煌びやかな雰囲気に身を包んでいる。

また、伊上幸葉(堀田真由)などが舞台上で犯行現場の様相を演じる“再現演劇”を見せるなど、これまでの話とは違って派手さが目立つ。だからなのか、遠野の状況もちょくちょく差し込まれるが、それでも事件を解決する、という軸に意識を向けられるように配慮されているように感じた。

 8話では犯人の名越哲弥(小池徹平)は風間や路子の前でやたらとゴミ箱を確認して強迫性障がいをアッサリと疑われたり、運び屋に薬を売ったりなど、これまで登場した犯人の中でもかなりうかつなタイプ。それでも徐々に真相に近づくにつれて、名越が殺した小田島澄香(ソニン)も名越を殺そうと計画していたことをわかり、“二つの殺意がぶつかっていた”という衝撃的な幕切れ。

各話ごとに発覚する謎も多種多様で、終盤まで決して飽きされることなく、『風間公親-教場0-』という作品が中だるみする心配を感じさせなかった。
AUTHOR

望月 悠木


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