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UPDATE|2023/06/16

【何観る週末シネマ】もはや何でもあり?!DCのチートキャラ、フラッシュの単独作がついに完成

(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved (C) & TM DC

この週末、何を観よう……。今週公開の作品の中から、映画ライターのバフィー吉川が推したい1本をピックアップ。おすすめポイントともにご紹介します。今回ご紹介するのは、6月16日(金)より公開されている『ザ・フラッシュ』。気になった方はぜひ劇場へ。

【写真】マイケル・キートンのバットマンも登場、『ザ・フラッシュ』場面写真

〇ストーリー
愛する母を救うために時空を超えた地上最速ヒーロー”フラッシュ”。“過去”を変えたことで“現在”滅亡の危機に…。かつてスーパーマンが倒したはずの最強の敵・ゾッド将軍が大軍勢を率いて襲来、地球植民地化を始める。そんな彼のもとに、元の世界とは全く別人の異世界の“バットマン”、スーパーマンならぬ“スーパーガール”らも、時空を超えて集結するが…。人類滅亡の歴史を変える超速タイムループ・アドベンチャーだ!

〇おすすめポイント
マーベルのMCUにおいてのチートキャラクターがドクター・ストレンジであるとすれば、DCは間違いなくフラッシュだ。

ゆえに爆弾的な作品ともいえる。使い方を間違えると今まで築きあげてきた世界観を崩壊させてしまうかもしれないからだ。

MCUがマルチバース設定を本格的に取り込んだことで、世界観が広がり過ぎて収拾がつかなくなっている現状にあるだけに、そこは慎重になっていたはず。内容も企画当初のものとは大きく異なっているのも、その証拠といえるだろう。

フラッシュといえば、グラント・ガスティン主演のドラマ版「フラッシュ」が先日アメリカで最終回を迎えたところだが、ドラマ版の視聴者であるなら、フラッシュの「何でもあり」設定はご存じだろう。タイムトラベルが可能であり、別のユニバースを行き来できる、かなり便利なキャラクターである。

ドラマのクロスオーバーエピソード「クライシス・オン・インフィニット・アース」では、「ヤング・スーパーマン」や「ルシファー」、「ゴッサム・シティ・エンジェル」といった作品までも繋げてしまった。

今作ではティム・バートンが監督を務めた『バットマン』(1989)でブルース・ウェインことバットマンを演じたマイケル・キートンが再びバットマンとして登場することもファンの心を揺さぶるものとなっているのように、他のDC作品が別ユニバースとして登場する。

そしてそれだけではなく、更なるサプライズも隠されている。それはドラマ版には登場しなかった、かなり絶妙なラインの作品からチョイスしたキャラクターが登場するということだ。

特にアメコミマニアとして知られる”あの俳優”によるお蔵入り企画からの抜粋には、なぜか感動してしまう。

さらに『ジャスティス・リーグ』(2017)では出演シーンがカットされ、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(2021)でシーンが復活したカーシー・クレモンズ演じるアイリスも登場するのも嬉しい。

フラッシュが未来を変えてしまったことで変化したのは、何もヒーローやヴィランだけではなく、ちょっとしたところにも小ネタも多く盛り込まれている。

例えば『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)の主演はマイケル・J・フォックスだが、未来が変わってしまった世界においては、エリック・ストルツが主演を務めていることになっている。エリックといえば、途中降板した俳優であり、降板しなければ同作の主演となるはずだった俳優だ。そんなお遊び要素も満載だ。

〇作品情報
監督:アンディ・ムスキエティ
出演:エズラ・ミラー、ベン・アフレック、マイケル・キートン、サッシャ・カジェ、マイケル・シャノン、カーシー・クレモンズ
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:flash-movie.jp
6 月 16 日(金) 日米同時公開
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