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UPDATE|2023/07/17

田中れいなと道重さゆみ、ブレずにファンと共にいたモーニング娘。OG2人の軌跡

道重さゆみ パーソナルブック 『 SAYU~LOVE30~ 』、田中れいな写真集『GIRL』(ともにワニブックス)


同期の亀井や高橋愛、新垣里沙、光井愛佳といったプラチナ期を共にしたメンバーを見送ると、2012年には田中と道重がグループ最年長。しかも2人の他は全員が10代という若いメンバーを引っ張ることになる。

クールとキュート、メンバーカラーはライトブルーとピンク、動物に例えると猫とウサギ――正反対のアイドル性を持つ2人が先頭に立った時期のモーニング娘。は、ファンから「カラフル期」と呼ばれる新しい時代を作った。田中には天然キャラかつ表現力にたけた佐藤優樹、道重には当時まだ研修生だった牧野真莉愛と親しい後輩もでき、とりわけ佐藤は田中にとって、モーニング娘。メンバーでいる緊張感を和らげてくれる存在でもあった。

「モーニング娘。の環境って 自分の中では特殊な環境で、
弱みを見せたら終わる覚悟とゆーか 笑
誰にも甘えられんし、甘えたくないし
誰が味方か分からんし。みたいな感じで
本来のれーなは、その佐藤に見せたのが田中れいなっちゃけど
今まで そうやって気持ちを緩ませる?とゆーか
素になれるタイミングがなかったなぁって」

と、田中は21年12月18日のブログで、佐藤の卒業に寄せて当時のことを振り返っている。

田中は2013年5月21日に、在籍10年4か月でモーニング娘。を離れた。卒業後、バンドの『LovendoЯ』のボーカルの活動を続けながら、舞台俳優の道も開拓していった。ボーカロイドの楽曲を舞台化したミュージカル『悪之娘』(2017)、ヒロイン格のお市を一貫して演じた『信長の野望・大志』(2018~2021)、ミュージカル『赤毛のアン』(2019~2021)などに出演を続け、とりわけ2.5次元ジャンルでの出演も多く、二次元的なビジュアルもモノにしてみせている。

ステージ上ではプロのアーティストぶりが健在ながら、SNSではペットの愛猫『シルバ』と『ジャック』を溺愛する様子を頻繁にアップしたりするなど、飾らず気さくに日頃のルーティンを発信している。TikTokも開設してトレンドにも敏感と、マインドは10代・20代の若者に負けてはいない。

何より今でもティーンが着ても似合うファッションを愛用し、ギャル風の服装も格好よく着こなす様子を披露する度に、その若々しさが話題になる“奇跡の30代”でもある。

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