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UPDATE|2023/07/25

チケット即売り切れ・ハリウッドザコシショウが生のライブにこだわる理由「100%の自分を出せる」

ハリウッドザコシショウ 撮影/松山勇樹



「“なんとなく”ではやりたくないんです。たとえばライブで使うオープニング映像にしても、よくあるのは芸人がスーツ着ながら走っていて、途中でハードルが出てきたらジャンプして飛び越える。そして人の波をかき分けながら劇場のドアを開けると、タイトルが出てきて……みたいな。そんなの誰が喜ぶんだって聞きたいです。どこの誰とは言わないけど、たぶん本人たちも好きでやっているわけじゃないと思う。スタッフから『こんな案がありますけど』って言われて、『じゃあ、それで』と決めているだけでしょう?自分たちのライブなのに、よくそんな無責任な真似ができるなって感じます(笑)。

僕にはちょっと耐えられないです。自分の名前を関したライブなんだから、自分が納得したスタイルでやらないと意味ないじゃないですか。100%の自分を出していかないと」

芸人はライブでこそ真価が発揮される──。ハリウッドザコシショウは昔からそのように考えていた。破天荒な芸風とは裏腹に、仕事に対しては誰よりも真面目でプロ意識が高いと芸人仲間たちも口を揃える。

「やっぱりライブをやる以上、テレビよりも面白くないと話にならない。テレビというのは制約がつきもので、60分の番組があっても自分の出るパートはせいぜい10分とか15分程度。ネタをやるときも5分のものを3分にまとめたり、下手したら1分に短縮したりするんです。その際の編集権はテレビ局側にあるから、番組ディレクターの裁量によって切っていくわけです。面白くないテレビ番組というのは、結局、ディレクターが面白くないんです(笑)。僕が出た番組では『(HITOSHI MATSUMOTO Presents)ドキュメンタル』(Amazonプライム・ビデオ)が面白いとよく言わるんですけど、あれってほとんどカットはせず、まるまる使っていますから。

編集の問題は芸人をやっているとすごくストレスを感じるところで、収録のときはバッチリ手応えがあったのに、オンエアを観て『こんなはずじゃなかった』と落ち込むこともしばしばです。もう自分が出ているテレビを観るのが怖いくらい。収録では地獄みたいな雰囲気だったけど、編集によって助けられたというパターンもたまにあるけど……でも割合としては、圧倒的にガッカリ。俺に編集権をよこせって言いたくなる(笑)。だからカットなんて無縁のライブが一番自分のポテンシャルが出せると思っているんです」

 9月17日(日)に東京・四谷区民ホールで行われる追加公演は、8月12日よりチケット一般発売開始。7月30日(日)までオフィシャル抽選先行予約受付中。また追加公演の配信も実施される。

【あわせて読む】ハリウッドザコシショウが語る笑いとコンプラ「俺は容姿いじりはアリ、デブもハゲも笑ってOK」
AUTHOR

小野田 衛


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