薫(二階堂ふみ)との仲も進展した乃木は、再びバルカへ。公安の野崎(阿部寛)とバルカ警察のチンギスは、彼の行方を追えばテントに行き着くと判断して追跡装置を仕掛けるが、何をするにも一枚上の乃木は悠々と追っ手をかわし、ノゴーン・ベキの側近にして息子(そして乃木とは異母兄弟の)ノコル(二宮和也)と接触。
そしてラスト5分、衝撃の展開が待ち受けていた。何と乃木は別班の仲間を次々と射殺し、黒須(松坂桃李)にも重傷を負わせて、「僕は敵ではありません。ノゴーン・ベキに会わせてください」とノコルに懇願するのだ。この展開に視聴者も完全に混乱状態に陥った。黒須の「気でも狂ったのか?」というセリフを、自然と頷ける。
やがて、テントのアジトに幽閉される二人。それでも乃木を信じたい黒須は、「これ作戦ですよね?侵入するための作戦でしょ?」と問いかけるが、「どうしても(父に)会いたかった」と、それが裏切りであることを告白。もちろんこの時点で字義通りには受け取れないセリフだが、ショックは計り知れない。
本当に乃木は裏切ったのか?いや、やはり別班としての作戦だったのか?登場人物全員が信用できないという驚愕ドラマは、いよいよ終盤に差し掛かってきた。
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