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UPDATE|2023/09/10

結成30周年、五十路目前のCOWCOWが見つけるこの先「目的は継続すること」

COWCOW 撮影/西邑泰和

結成30周年、生半可な数字ではない。「あたりまえ体操」のヒットでも知られ、売れっ子芸人からも「劇場番長」と呼ばれるコンビ芸人・COWCOW。神髄であるスベり知らずのネタをひっさげ、来る10月8日(日)今池ガスホールでの名古屋公演を皮切りに、全国4都市4公演のメモリアルな全国ライブツアーを開催する彼らに、ライブに向けた思いと芸人としての矜持を聞いた。(前後編の後編)

【写真】結成30周年、五十路目前のCOWCOW

【前編はこちら】COWCOW、芸歴30年の貫禄「人気若手が出てきても、自分らは自分らでしかない」

30年という月日は人を変えるには十分長い。しかし中学時代の同級生として関係が始まったCOWCOWの2人は、五十路を手前にして今もコンビであり続けている。

善し お互い学生から独身時代、結婚して家族持って、というのを通ってきているので、その時々のポイントで関係は少しずつ変わってきてるとは思います。

多田健二(以下、多田) 大きく変わらないのは、やっぱり単独ライブがあるというのが大きいです。常にネタを作り続ける作業が、お互いの新鮮さを保つというか。新ネタを試すときはやっぱりドキドキしますし、それがあるからこそ続けられると言いますか。

善し コンビで新ネタを作るのは当たり前なんですけど、やっぱりカロリーが一番高い動きではあると思うんです。そのネタが運が良ければブームになったりとか、皆さんがよく目にされるネタになるという事なんで。それを止めると、関係を続けるのは大変やと思うんですよ。だから単独が年に1回あるって言うのは、僕たちの中ではちょうどいいペースなんですよね。

多田 もちろん、意見が食い違うこともありますよ。「俺はこれをやりたいけど却下か…」みたいな。でもそれはお互い様やし、コンビやからどっちかがテンション上がってどっちかが低いと、そのネタもうまくいかないと思うので。

善し ただ、おもしろいと思うものに関しては、昔から2人ともあんまり変わってないというか。僕らが急にシュールなコントを始めたら、「お前らどうしたんや?」ってなるやろうし(笑)。

多田 そうですね(笑)。まあ「いい意味で変わらず、相変わらず面白いネタを作ってるね」って思ってもらえるのが理想じゃないですか。

本人たちは「変わらない」と言うが、実はいろいろと変化をしてきた30年間ではあった。漫才・コントだけではなく、おなじみの「あたりまえ体操」然り、最近はTikTokでオリジナルのショートネタを他の芸人に先駆けて行うなど、時代に即して自分たちの芸を、いろんな角度で魅せることに腐心してきたとも言える。

善し 今は世代でエンタメの楽しみ方がよりばらけてきた時代。年齢が上の方はまだテレビがちゃんとエンタメの中心で、YouTubeが中心の世代もいれば、もっと若い子はTikTokしか見なかったり。だから、若い子たちしか見てないからやりたくない、とか思うことはなかったです。


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