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UPDATE|2023/10/11

増田有華、一人になって素直に「AKB48時代 敵だと思っていた大人が実は陰で頭を下げてくれていた」

撮影/武田敏将


2012年にAKB48を辞めて、心境の変化があった。

「AKB48を辞めたときに、敵だと思っていた大人たちが、私が知らないところで頭を下げてくれているのを周囲から聞いて、なんて私は節穴だったんだろうと思いました。それで自分本位の視点を疑うようになったら、人を許せるようになって、素直になれて。おかげさまで今は、すっぽんぽんの心で外に出られるようになりました(笑)」

ソロ活動を始めて、周りが個としての自分を評価してくれたのも、やりがいに繋がっていった。

「グループにいると、たまに『右端の子!』とか『〇番の子!』とか名前以外で呼ばれることがあって、私は何者でもないんだと思うこともあったんです。ソロになると、私を求めてくれる方とお仕事をするじゃないですか。なので現場で、『増田有華さん入られます』と言われるのが、すごくうれしくて。そもそも私は性格的に団体行動には向いていなかったので、一人で活動できる喜びや、開放感もありました」

最近、映画や舞台で大きい役を演じるときは、事前にオリジナルのノートを作るようになった。今回の『Love song』でも、そのノートが役作りで大いに活かされた。

「0歳から今の年齢までをノート一冊に丸々書くという役作りをしています。『Love song』で言うと、花はどこで生まれて、どういう生い立ちがあって、このときに分岐点があって、好きな食べ物は何々とか、自分なりに想像して書くんです。今回は撮影期間が短かったので、現場で役を作り込むのではなく、本読みの段階で全てセリフを入れて。現場では寝ていてもセリフが出てくるぐらいの状態にしました。そんなときにノートはお守り代わりになるんです。それに花は私に近いから、すらすらとノートを書くことができました」

花と、木口健太演じる誠は幼馴染みで、しばらく疎遠になっていたが偶然再会。とある事件に巻き込まれた二人は、一緒に行動を共にしながら、離れていた時間を取り戻すように愛し合う。そんな二人の濡れ場シーンも用意されており、ボディメイクにも力を入れた。

「腹筋を中心とした筋トレと食事制限でボディメイクをしました。あまり花がバキバキに腹筋が割れているのも嫌なので、適度に女性らしいラインを保つようにして、食事に気をつけました。現場にもサラダとフルーツを持って行って、現場のお弁当は食べないようにして。

濡れ場に恥ずかしさはなかったですね。若いうちに出せるものは出そうという考えですから。ただ木口さんが初めての濡れ場だったらしくて、かなり緊張されていました。『嫌なことがあったら言ってね』と、すごく気を遣ってくださっていたので、私のほうが後輩なのに、『やりたいようにやって!』とお伝えしました(笑)」
AUTHOR

猪口 貴裕


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