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UPDATE|2023/11/05

内なる狂気からむき出しの狂気へ…映画『首』信長を演じる加瀬亮の“ヤベー奴”変遷

イっちゃってる天下人・織田信長を演じる俳優・加瀬亮(YouTubeより)

11月23日に公開が迫る、北野武監督最新作『首』。同作は「本能寺の変」が題材となっており、戦国時代の武将たちが『アウトレイジ』に出てくるような危険人物として描かれることが期待されている。そこでとくに注目したいのが、実力派俳優・加瀬亮による狂気をはらんだ演技だ。

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今回加瀬が演じるのは、ストーリーの中心人物である織田信長役。史実でも「尾張の大うつけ」と呼ばれた変人だが、今作では“イっちゃってる天下人”と紹介されるほどの狂気に満ちた人物像になるようだ。現在公開されている予告映像を見る限りでも、遠藤憲一が演じる荒木村重に刀でお饅頭を食べさせるなど、傍若無人の限りを尽くしていることがうかがえる。

加瀬のこれまでの出演作を振り返ってみると、なにかと“ヤバい奴”と言えるような役柄のキャラクターに起用されることが多い。例えば2005年の映画『スクラップ・ヘブン』では、一見気弱そうな性格でありながら、オダギリジョー演じる葛井テツと共に復讐代行業にのめり込む、若い警察官を演じていた。

また日仏カナダ合作映画『THE PASSENGER(パッセンジャー)』では、静かな狂気に満ちた若いヤクザを熱演。2012年公開の『ライク・サムワン・イン・ラブ』では高梨臨演じる明子に過度な執着を見せる、激情家の婚約者を演じている。いくら自分の彼女を80歳以上のおじいちゃんに寝取られてしまったとはいえ、終盤の激高シーンは背筋が寒くなるほどの恐ろしさを感じさせられた。

まるで俳優界の“ヤバいキャラ請負人”になりつつある加瀬。そんな彼が今回の『首』でイっちゃってる天下人に選ばれたのは、納得と言えば納得かもしれない。


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