──当時、バラエティ番組の出演が増えていましたし、スケジュール調整は大変だったんじゃないですか?西野 大変かと思いきや、忙しいのも11月ぐらいに落ち着いて、すごく暇な時期だったんですよ(笑)。なのでメンタルもヤバかったんですけど、ひたすらジムに通ったり、実家で過ごしたりしてました。結果的にはダイエットに集中できて良かったと思います。
──大会に臨む時はどんな気持ちだったんですか?西野 ふざけちゃいけない! ですね。前回出場した時に、ついついステージ上でふざけちゃったら、5人ぐらい会場に来ていた私のファンしか笑わない、みたいな。最悪な空気になったんですよね。
──何をやったんですか?西野 まずフリーポーズでリンボーダンスみたいなことをしました。あと海外の審査員に「ステイ」と言われたんですけど、英語が分からなくて「帰って」という意味かと思って後ろに下がっちゃったんです。そしたら「ステイ! ステイ!」って連呼されて、いつもの癖でテンパっちゃって「おわー!」って大きいリアクションをしたら、すぐに後ろに下げられました……。他の出場者も審査員も無表情で、お客さんの反応もなくて、私のファンのかすかな笑い声だけが響き渡って地獄でした。
──それはトラウマになりますね。西野 なので今回は絶対にふざけないって心に決めて出場しました。
──結果は今回も入賞ならずでしたが、かなり悔しかったですか?西野 先ほどダイエットの点で悔いはないと言いましたが、優勝できなかったことは人生で一番悔しかったです。命を削る感覚でダイエットを頑張りましたし、マメにインスタも更新しましたし、2番組もテレビの密着が入ってくれたんですよ。それだけ、みんなが応援して期待をかけてくれたのに、ちゃんと形にできなかった申し訳なさがあって、すごく泣きました。
──『デブぬけ』出版はどういう流れだったんですか?西野 大会前に出版社の方から「出せたらいいですね」ぐらいの打診がありまして、ただ結果次第みたいなお話だったんですよ。優勝はできなかったんですけど、かなり話題になったし、フォロワーも一気に増えて、女子ファンも付いたので出せることになりました。
──あとがきでも「たくさんの女の子たちからコメントやDMをもらった」と綴っていますが、今まで同性から共感された経験はありますか?西野 一度もなかったです!
──今回はリバウンドもしてないですよね。西野 今回、痩せたことで好感度も上がって、人からの見られ方も変わりましたし、「可愛い」とか「未姫ちゃんみたいになりたい」って言ってくれる女の子も増えたんですよ。そういう人たちの気持ちを無駄にしたくない気持ちもありますし、私自身、可愛いって言われていい人間なんだって自信にもなったんです。太って自信がなくて自分が嫌いで笑われに行く人生よりも、痩せて可愛いって言われた方が、世界が明るく見えるんです。だから今は絶対に太りたくないって思います。
▽『デブぬけ 激太りした元アイドルが食べながらやせた奇跡のダイエット方法』(宝島社)
著者:西野未姫
発売日:1月27日(月)
価格:1,430円