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UPDATE|2020/09/22

田村憲久議員に直撃、自民党のコロナ対策のすべて(後)「コロナのワクチンに期待せず、長い戦いに備える」

左から井上咲楽、田村憲久 撮影/松山勇樹



井上 コロナは一時的な流行ではなく、ウィズコロナという形で長く戦っていかなければいけないと思います。でも、経済活動と両立させながら、広く注意を訴えかけていくのはすごく難しいですよね?

田村 正直に言って、とても難しいですね。再び緊急事態宣言を出せば、感染は間違いなく抑えられます。ただ、あれを続けると、経済活動の大部分が止まり、国民生活が成り立たなくなります。ではどうするのが最適解なのか。そのバランスで、世界中が悩んでいます。

井上 はい。

田村 ブラジルみたいにほとんど規制せずに動いているような国もあれば、イタリアのようにロックダウンを2カ月した国もあります。日本は比較的緩やかな対応で、感染者数、死亡者数を抑えることができていました。ただ、経済が動き出し、検査数が増えたこともあり、7月に入って感染者数が増加しつつあります。一方で、政府はさまざまな批判のあるGo Toキャンペーンを含め、経済活動を支える施策を進めます。こうやって経済活動が盛んになれば、人と人との接触の機会は増えるでしょう。その結果、不幸にも感染が大きく広がる兆候が見えたら、途中でやめる決断を下さなければいけません。

井上 誰もが初体験のことですから仕方ない部分もありますね。

田村 そうやって、世界中が少しずつ活動を広げながら経験を積み、どのような新しい生活様式、行動様式を作っていくのかを探っている最中なんです。「こういうやり方だったら感染の拡大を抑えながら、経済を動かせるね」と。前へ進んではちょっと下がって検証し、また前に進んで……を繰り返し、ウィズコロナの世界を作っていくことになるのだろうと思います。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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