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UPDATE|2020/11/04

【独占ルポ】HKT48の新劇場がついにオープン、記者が目撃した“ステージと客席”涙の応酬(前編)

HKT48(C)Mercury



そして、ついに開演。

1曲目はCDデビュー曲となる『スキ!スキ!スキップ!』。初披露のときと同じく、センターには田島芽瑠が立っていた。

田島芽瑠は歌いながら、目の前にファンからの垂れ幕が飾られていることに気づいたようで、ちょっと驚いた表情を浮かべたあと、フォーメーションで横に来たメンバーに、垂れ幕を指さしながら、その存在を教えていた。なんたる余裕! 完全に公演をエンジョイしているようだ。

16人で披露した1曲目が終わると、うしろに控えていた次の16人が登場。2曲目のあとには、さらなる16人が登場して、ステージはノンストップで続いていく。

そして、最初のブロックでほとんどの観客が察知していた。

今日のセットリストは、これまでのシングル表題曲を「実写版ベストアルバム」として、リリース順に歌っていくのだ、と。

全メンバーが参加しての記念公演。

そして、新しい歴史の第一歩になる「特別な一日」であることを考えたら、全員でタイムマシンに乗りこむような感じで「新劇場までの道のり」をたどっていくのは、とっても自然なセットリストではないか?

そう、あくまでも「特別な一日」。

新劇場がオープンして、翌日から平常運転で公演が再開できるのであれば、もっと劇場公演に寄せたセトリや演出でよかったのかもしれないが、まだ通常の公演を開催するのは難しい。ならば「特別な一日」感に振り切ってしまったほうがいい。

劇場はずっとここにある。

いつか、きっとやってくる「日常」。

そこに合わせて、公演の在り方を試行錯誤しながら、定めていけばいい。何度でも試行錯誤やブラッシュアップを繰り返すことができるのも、専用劇場の大きなメリットなのだから。

ただ、ひとつだけ不安があった。

後編につづく)
AUTHOR

小島 和宏


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