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UPDATE|2023/01/16

「電線が教えてくれたこと」電線愛好家・石山蓮華が芸能界での“違和感”から解き放たれるまで

撮影/たむらとも


就職活動で企業から内定をもらったこともあったが、俳優業自体は好きで「辞め時がわからないまま」続けていた時、当時のマネージャーの反応から「電線好き」の珍しさに気づく。

「『これからやってみたいこと』に『電線』を挙げたらマネージャーから『電線が好きって面白いね』と驚かれました。そこで電線の面白さを話し始めたら段々とわかってもらえて、自分でモノの魅力を伝えたり、文章で表現するのが好きなんだと気づいたんですね。皆さん最初は『電線?』って反応をすると思うんですが、その『?』を一緒に解きほぐすことで、このインフラのおもしろさを再発見する手助けになれればと。電線というものを通じて、表現できる言葉を探して紡いでいく、そんなプロセスが充実をもたらしてくれます。

電線愛好家を名乗り始めてから、電線の同人誌『電線礼讃』を作ったり、配信番組で電線のことを語ったりしていたんですが、電線好きの人が周囲にいなかったので企画・台本から全部自分で担当しました(笑)やる事は多かったけど自分の言葉で語れるのが楽しかったんですね。電線のことを語るのは、自分を飾りすぎないで楽しめる時間でもありますね」

7年程前からインスタグラムに電線の写真を載せ始め、日本でも海外でも、あらゆる瞬間を切り取った膨大な写真はもはやアートの域に。「昔はブログを持っていてそこでも電線の写真をアップしていたんですが、ご飯とかファッションの写真はほとんどなくて(笑)仕事で初めてご一緒する方には、インスタグラムを見てもどんな人か想像がつかないと言われます」
AUTHOR

高史 大宮


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