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UPDATE|2023/01/24

吉本実憂が『ドラ恋』で得た気づき「感情をより深く作り込まないと顔に全部出ちゃう」

吉本実憂 撮影/田中健児



──女優としてお仕事されていると、観ている方からいろいろ言われることもあると思うのですが、それは気にするタイプですか?

吉本 気にしない方だとは思いますね。一番は自分のSNSに届くコメントを信じています。たまに悲しいコメントもくるんですけど、それは自分に送ってきている分まだいいなと思うんです。言うなら直接言ってきてほしいし、陰口が一番嫌かもしれないです。

──そして1月28日には音楽朗読劇「星の王子さま Le Petit Prince 〜きみとぼく〜」に出演されますが、朗読劇は初めてなんですよね。

吉本 初めてです。しかも音楽朗読劇なので、初めての中の初めてです(笑)。今回は(木戸)大聖くんと一緒でよかったと思いました。福岡県出身とか共通点が多かったり、同じ感覚を持っていて、すごくちゃんとお芝居に向き合っている方なので、顔合わせからすごく盛り上がりました(笑)。

──そう思えるくらい、合うものがあるんですね。

吉本 やっぱり地元が一緒っていうのは特に強くて(笑)。九州という島から出てくる勇気ってやっぱり……いい意味で暑苦しいんですよね(笑)。だから福岡で、しかも北九州だったら大丈夫な人だなっていう、深いんだか浅いんだかわからない理由なんですけど(笑)。

──朗読劇ならではの魅力はどういうところで感じますか?

吉本 本当は全部覚えようかなと思ったんですけど、それだったら舞台でいいのかなと思いました。朗読劇の良さって多分、表現する側が文字を見ながら読むことにあるのかなと思っています。そうすることによってより深みを増すというか、感情はもちろんですけど、聞いてくださっている方にも文字として言葉が届くのかなと思っているので、あまり作り込まないようにしています。緊張は多分しないと思いますし、当日が楽しみです。

──緊張しないんですか?

吉本 緊張という言葉を、何年前かに置いて来てしまったんですよね(笑)。ただ『ドラ恋』の「ブルーベリーナイツ」のオーディションのときだけは緊張しました。あの回はリー・ストラスバーグ演技学校というところでオーディションをしたんですけど、ロバート・デニーロさんやマリリン・モンローさんとか、自分がいつも観ている作品の役者さんたちが卒業した場所なんです。

当日はその場所と、いつも審査してくださっている先生に加えて学校で実際に教えている先生や卒業生の方が審査員だったので、「ここで受かるしかない」という気持ちが緊張に変わってしまい、ずっと手が震えていましたね。

「全部の主演を取る」くらいの気持ちで戦いに行っていたのに、まだ主演を取れていなかったので、「ここで取れないなら役者を辞めようかな」くらいの気持ちで望んでいたのも緊張に繋がりましたね。そのときのことはあんまり覚えてないです。

CREDIT

取材・文/東海林その子 撮影/田中健児 撮影協力/BAROOM(〒107-0062 東京都港区南青山6-10-12 1F)


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