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UPDATE|2023/03/21

沢村一樹がドラマ『ペルソナの密告』で新たな挑戦「竹内涼真くんの正直な芝居に影響を受けた」

沢村一樹 撮影/西邑泰和



自身が演じる獅子舞は、妻を殺されて今は一人娘のために専業主夫となっている元刑事、という設定だ。獅子舞の娘、女子高生の獅子舞音役は同じ事務所の後輩、畑芽育が演じる。

「韓国の女優、パク・ウンビンさんの雰囲気に似てるなと思ったんです。同じ透明感を持っていると感じたので、それは畑芽育ちゃんにも伝えたんですけど、なかなかあの透明感を出せる女優さんって少ないんじゃないかなと。急に色を変えてくるんですよね。役を通して七変化する部分があって、一緒にお芝居をするのが楽しかったですね」

DIDという症例を抱える青年・元村と娘の音。事件の真相を追う獅子舞にとって、二人との関係性も重要なポイントになる。

「刑事ものなので基本的にはサスペンス、謎解きですけど、それよりも自分は元村との友情や娘との愛の話でもあるなと思っています。友人として、刑事として、父親として。いつもよりも強く変化をつけて演じたつもりです。元村は愛情を受けずに幼少期を過ごしてきていて、獅子舞は最愛の人を亡くしてしまい、今は最愛の娘と二人暮らし。愛という太いテーマがドラマのなかに流れているようにも思います」

DIDという難しい症例を扱う本作はとてもチャレンジングな作品でもあるという沢村。自身にとっても新たな挑戦になったと力を込める。

「もう僕も55歳ですから。若手の役はできないですけど、だからこそ昔できなかった役、初めての役も多くなってきました。今回のように企画から関わるといったドラマもありますし、やっぱりチャレンジ精神は持っていた方がいいなと改めて思いました。新たなことに挑戦するときって失敗することに怖さを感じるけど、やってすぐにうまくいくことは少ない。だからこそ2回くらいは失敗してもいいかなと思うようにしています。そうすると、結構最初の一歩が簡単に出るんですよ」

本作では、竹内と畑の二人から挑戦するパワーをもらったとも語る。

「最近は足踏みするのも結構大事なのかなと思っていたんです。次のステップに上がるためにもうちょっと体力をつけておこう、こういうことを身に付けておこう、という準備期間のような足踏みですね。それが、挑戦する源になるのかなと。でも、今回の現場は竹内くんと畑芽育ちゃん、若手二人にすごく元気をもらったので、それが原動力になりました。本当に元気になりましたよ! 二人に影響されて、現場でもたくさんアイデアが生まれました。そのチームワークの良さは作品からもきっと伝わる。いい作品ができたという自信があります」

取材・文/吉田光枝

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