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UPDATE|2023/07/12

バスガイドを辞めて夢のアイドルに、アプガ(プロレス)鈴木志乃「ダンスも歌もプロレスも未経験」

アップアップガールズ(プロレス) 鈴木志乃

アップアップガールズ(プロレス)の新メンバーとして、今年3月にデビューした鈴木志乃。元バスガイドという異例の経歴を持つ、期待のルーキーだ。とにかくアイドルになりたかったという彼女のこれまでのキャリアや、レスラーとしての矜持を元週刊プロレス記者の小島和宏が深掘りする(前後編の前編)。

【写真】試合で豪快なドロップキックを放つ、アプガ(プロレス)鈴木志乃【11点】

試合を見ていて「がんばれ、がんばれ!」と応援したくなってしまうプロレスラーは多々いるが、それを通り越して、なんかもう守ってあげたい、という感情を抱くことは、なかなかない。

でも、そんな気持ちにさせてくれる女子プロレスラーに出会った。

彼女の名前は鈴木志乃。プロレスとアイドルの二刀流で活動をしているアップアップガールズ(プロレス)の新メンバーとして、今年3月にデビューしたばかりのルーキーだが、年齢は24歳。7月15日に誕生日を迎えると25歳になるので、プロレスラーとしてもアイドルとしても、かなり遅めのデビューとなる。

実際に対面すると、そこまで小さく感じないが、リング上で他のレスラーと並ぶと、かなりか細く見えてしまう。キャリアが浅く、持ち技も少ない。反撃のエルボーアタックは相手を倒すこともできるけど、技を放った衝撃でいつも自分まで吹っ飛ばされてしまう。いろんな意味で目が離せないのだ。

アイドルとしてはファンに「守ってあげたい」と思わせるのは、ある意味、100点満点の才能なのだが、プロレスラーとしては、そんな印象を抱くだけでも、ちょっと失礼な話になる。

「いえいえ、どんな印象を抱いていただいても、私はすべて受け止めますから大丈夫ですよ。客観的にはそう映っているんですねぇ~」

落ち着いた物腰で語る彼女の前歴はなんとバスガイド。そのプロフィールを知っているから、余計にフツーの女性が観光バスから降りてきて、そのまんまリングにあがってしまったような印象を抱いてしまうのだが、もちろん、そんな簡単にはプロレスラーとしてデビューすることはできない。バスガイドとなる前と、現在に直結するその後について聞いてみると、なかなか興味深いエピソードが続々と飛び出した。

そもそもバスガイドになる前から、彼女はアイドルになりたかった。

AUTHOR

小島 和宏


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