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UPDATE|2023/08/31

さくら学院から女優へ、倉島颯良「(共演の)松井玲奈さんは物静かだけど、本当に面白い方でした」

撮影/河野優太


杏奈が暮らしているのは、佐賀県の嬉野市。風光明媚なロケーションは、演技にも影響を与えた。

「嬉野市は自然が豊かな場所です。一緒に住んでいる叔母の芙美子(黒沢あすか)とケンカをして、家を飛び出すシーンがあって。飛び出た先には稲がいっぱいある広い田んぼで、そこの空気感や匂いがリアリティのある演技に結び付いたと思いますし、都会ではもらえないようなパワーに包まれながら撮影していました」

三姉妹の共演シーンは少なかったものの、松井玲奈と岡崎紗絵とは撮影の合間にコミュニケーションを取った。

「普段の松井さんは物静かなタイプですが、しゃべりだすと本当に面白い方で。ちょっとオタクな部分があって、『名探偵コナン』やディズニーのことなどについて聞くと、熱く教えてくださいました。演技面では、普通にしゃべっているだけなのに、女性としての真の強さを感じました。

岡崎さんは、いつ会っても明るくて、朝早くでも夜遅くでもキラキラしていて、自然と現場が明るくなるんですよね。でもお芝居になると瞬時に菜穂子になって、暗い雰囲気をまとうんです。タイトなスケジュールでスタッフさんは大変だったと思うんですけど、お二人の人柄もあって、和やかに過ごすことができました」

芙美子を演じた黒沢あすかからも大きな刺激を受けた。

「黒沢さんはとても温かい方で、叔母と姪という役柄の関係性もあって、初めて会ったときから気にかけてくださいましたし、家庭感・生活感をお芝居からもらいました。台本にたくさんの書き込みをされて、細かいところまで考えてお芝居をされている方で、とても勉強になりました」

本作は大阪アジアン映画祭がワールドプレミアとなり、倉島は舞台挨拶に登壇した。

「見てくださった方々の声を聞いて、こうやって一つの作品がたくさんの人に届くというのは、本当に感慨深くて面白い仕事だなと改めて思いました。初めて映画館で見たときに、生い茂っている木が風に吹かれて擦れ合う音や、電話の話し声といった、“音”が印象的な作品だなと感じて。映像と音との組み合わせで立体的になっていると作品だと思うので、ぜひ映画館で見ていただきたいです」

▽『緑のざわめき』
9月1日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
出演:松井玲奈 岡崎紗絵 倉島颯良
草川直弥(ONE N’ ONLY) 川添野愛 松林うらら 林裕太
カトウシンスケ 黒沢あすか
監督・脚本:夏都愛未

▽ヘアメイク:ビューティ★佐口(OFFICE BEAUTY)
スタイリスト:倉島千佳
衣装クレジット:
ワンピース/LAYMEE
パンプス/CHARLES & KEITH
アクセサリー/スタイリスト私物

【あわせて読む】さくら学院から女優へ、倉島颯良が語るターニングポイント「これが最後に作品になるかもと臨んだ」
AUTHOR

猪口 貴裕


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