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UPDATE|2019/11/17

「まるで夜逃げだった」小野寺五典 元防衛相に聞いた議員辞職の夜【井上咲楽の政治家 直撃】

左から小野寺五典、井上咲楽 撮影/松山勇樹 



井上 そして、2012年には防衛大臣に。

小野寺 あれは驚きました。私は総裁選で安倍総理を応援していませんでしたから。自分に話がくるとは思っていませんでした。それが突然の入閣。朝のニュースで見たときにビックリしましたよ。

井上 えっ! ニュースで知ったんですか!?

小野寺 そうなんですよ。

井上 入閣って電話で事前に知らされるわけじゃないんですか?

小野寺 普通は事前に知らされるものですけど、ぶっちゃけて言ってしまうと、連絡の行き違いがあったんですね。

小野寺 組閣発表の早朝。地元の市長から電話かかってきて、「代議士、新聞に小野寺五典防衛大臣と書いてありますよ」と。でも、私は聞いてないから、ん? と思いながら、もう一度、横になったんですけど、やはりおかしいなと起きて7時のニュースを見たんです。そしたら、「防衛大臣・小野寺五典」と。思わず「俺かっ!」となりましたね。

井上 そんなことあるんですね(笑)。

小野寺 その日の夜、皇居での認証式のとき、総理に聞くと「あれ? 伝えてなかったっけ?」と。そこで分かったのは総理から派閥の会長である岸田文雄先生には伝わっていたようなんですね。ただ、岸田先生は慎重な方なので、その話を私に伝えて仮に事前に漏れてしまったら大変だと。それで結局、最後まで言わずにいたのだと思います。でも、本当に今でもあの衝撃は忘れないですね。朝の7時のニュースで、自分の名前を見た瞬間の驚き。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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