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UPDATE|2020/01/19

「人は変化せずにはいられない、だから…」安住淳議員の考える政治家の“不可欠資質”【井上咲楽の政治家 直撃】

左から井上咲楽、安住淳 撮影/荻原大志



井上 私は高校時代、栃木県の益子町に住んでいて、高校で英検を受けることが必須でした。会場は同じ栃木県内の宇都宮市で、クルマで片道1時間ちょっと。それでも「大変だな」とボヤいていましたけど……、鹿児島県の学生は福岡まで行かなくちゃいけないんですか!?

安住 高知県の学生も、選ぶ試験によっては広島市に行かなくてはいけないんですよ。規制緩和、民間委託。言葉の耳心地はいいですけど、本来、国が守らなくてはいけない公平なルール、平等な権利が失われてしまうのは違いますよね。生まれた場所やお金のあるなしに関係なく、平等に受けられる試験だったものが、金持ちの子弟や都市部の学生に有利で、そうでない人はそれなりに、となっていくのは絶対に許せなかった。その思いを強く持つ高校生たちからもたくさんのメールが来ました。また、これは私も初めての経験でしたが、野党の事務室に連日、5人、10人と首都圏近郊の高校生が来てくれたんですよ。

井上 それは政治に関心の高い若い人ですか?

安住 必ずしもそうではないと思います。当事者として大学入試改革の問題について自分の思いを伝えたい高校生が訪ねてきて、彼らが「国会議員が会ってくれた」とSNSに書くことでさらに会いに来てくれる若い人が増えていった。野党の国会議員が集まる会議で高校生が学生服を着て挨拶する、そういうつながりが持てたことは私たちにとって大きな財産だと感じています。もちろん、「桜を見る会」の問題も大事だし、これからも追及しますけど、政策についても成果のある国会でした。

井上 安住さんはどんな学生だったんですか? 早稲田大学の(多くの政治家を輩出した)雄弁会に所属されていたということは、もともと政治に関心が?

安住 もちろん、政治への関心はありました。ただ、僕が大学に入ったのは昭和56年だからね。40年近く前。学生運動の名残もあったし、今と比べれば政治に関心を持つ学生の割合は高かったと思います。

井上 政治家になりたい思いはあったんですか?

安住 うーん、それよりマスコミに行きたかったな。

井上 そうだったんですね。学生時代はモテましたか?

安住 全然(笑)。井上さんは想像がつかないかもしれないけど、私が通った高校は男子校で、先生にも女性がいないんだから。

井上 え!? そんなことってあるんですか?

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/荻原大志


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