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UPDATE|2020/09/22

井上咲楽が田村憲久元厚労相に直撃「コロナでの手厚い補償はうれしいけど…負の遺産になりませんか?」

左から井上咲楽、田村憲久 撮影/松山勇樹



田村 ですから、累積債務が大きく膨らんでも大変なことにならないわけです。逆に10年ほど前、ギリシャ危機がありました。危機となった理由は、ギリシャの国債のほとんどが国外で買われていたことにあります。世界中が「ギリシャが危ない」と思い、国債の投げ売りが始めると国家そのものが破綻するかもしれない……。そんな不安が不安を呼び、ヨーロッパを全体巻き込む大きな経済危機になったわけです。

井上 日本とは違うということですね。

田村 日本の国債は今のところ大丈夫です。国内で回っている間は日本国債が危ないという話にはなりません。借金ではあるものの、日本人の資産とも言えるわけです。今回の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の財源も国債で賄われていますから、安心してください。

井上 額が大きすぎてよく分からないところもあるんですが、深刻に心配しなくても大丈夫ということですか?

田村 はい。ただ、円相場が暴落しだすと問題です。なぜかと言うと、輸入物価が上がるから。円が安くなると、海外から買う物の値段が高くなります。すると、物価が上がり、インフレが起き、国債も発行しにくくなっていくからです。そういった状況にならないよう、日本は外貨を稼ぎ、経済面でしっかり安定した国であり続けなければいけません。それが維持できれば、「あの国は儲かっているから」と円高が続きます。もちろん、毎年毎年の日本国の経常収支は黒字の方向に向けて努力していきながら、とにかく稼げる能力を磨き、キープし続けること。それが大事です。

(取材・文/佐口賢作)

▽井上咲楽(いのうえ・さくら)
1999年10月2日生まれ、栃木県出身。A型。『おはスタ』(テレビ東京)の水曜レギュラーほかバラエティ番組を中心に活躍。Twitter:@bling2sakura

▽田村憲久(たむら・のりひさ)
1964年12月15日生まれ、三重県出身。自民党所属衆議院議員。千葉大学卒業後、31歳のとき、96年の総選挙で初当選。以後、当選8回。第2次安倍内閣では厚生労働大臣を務めた。
CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/松山勇樹


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