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UPDATE|2019/06/14

蒼井優&菊池亜希子が語るアンジュルム和田彩花(1)「和田さんは真剣に人生に向き合っている人」

左から蒼井優、菊池亜希子


──実際に卒業するまで1年以上の時間がありました。その間に心境の変化もあったのでは?

菊池 卒業発表のときは1人のファンとして驚くばかりでしたが、予想もしなかったことにアンジュルムの本を私たちが作るということになりまして。だから途中から関わり方が変化したのは確かです。お仕事でご一緒する中、卒業後の前向きな気持ちを和田さんの口から聞く機会もありました。頭では理解できるんですよ、「これはおめでたいことなんだ」って。だけど仕事場を離れたら私も1人のファンに戻るから、「寂しいな」っていう気持ちもこみ上げてきますしね。そのへん、気持ちの整理が難しかったです。でも結局、ハロプロを応援していると、つらいけど卒業というのは避けられないんですよ。これを私は「魂の修行」と呼んでいるんですけど。

──魂の修行(笑)。

菊池 もう毎回毎回、心がしんどすぎる! 「芸能界を引退するわけじゃないんだから大げさな」って思われるかもだけど、ハロー!プロジェクトでのパフォーマンスを観ることができないかと思うと……。この虚無感、喪失感はとても言葉になんかできないですよ。今だから言いますけど、撮影現場でも私たちは何度か泣いちゃったんです。

──何か悲しいことが起こったんですか?

蒼井 いやいや、現場自体は笑顔でなごやかに進みましたよ。

菊池 カメラマンさんが和田さんを撮っていて、私たちはその様子を後ろで見ていたんですけど……。

蒼井 私たちが泣いたのは、和田さんが凛とたたずむ姿を見たとき。あの涙はどう説明すればいいんだろう? 一言で表すと「大人になったんだなぁ」という感慨ですかね。

菊池 本当にいろんな感情が溢れ出てきちゃって……。スマイレージ4人時代からの記憶も蘇りますし。

蒼井 歴史……。言葉にすると、要するにそういうことだと思うんです。これまでの歩んできた道、人生、活動内容。そういった過去がすべて凛としたたたずまいに現れているというか。あのときの涙を言葉にするのは難しいけど、泣きながら隣を見たら亜希子ちゃんも泣いていて。あれが偶然だとは思えないんですよ。

CREDIT

取材・文/小野田衛


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